由(よし)

  • まー@運営 さんと 由(よし) さんのプロフィール写真由(よし) さんが友達になりました 3年 5か月前

  • 由(よし) さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 3年 5か月前

    あの人は藤の花が好きだった。
    藤紫色の着物が良く似合う、穏やかで優しい人だった。
    なので死装束も藤紫色にしてもらった。「似合っている」と参列者達は皆、涙していた。
    春。咲き誇る藤棚の下に佇むと、蜜を集める蜂の羽音に混じり、あの人の声が聞こえる。
    「どうして私を殺したの?」
    と。
    #呟怖

  • 由(よし) さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 3年 5か月前

    この池の近くの村では水神様を慰める為にと、若い娘を池に沈め贄として捧げていた。
    しかし翌年の梅雨、池の水が溢れ返り村は水底に沈んだ。
    「贄を捧げていたのに何故」ある村人は自らを呑み込む濁流の中に、猛り狂う汚濁を引き連れ暴れ回る、贄にされた娘達の人魚の如き姿と鬼の形相を見た。
    #呟怖

  • 由(よし) さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 3年 5か月前

    とある家が火事で焼け落ちた。住んでいた一家は皆助からず、誰もがその悲劇に閉口したが、驚く事に地下室から死んだ筈のその一家が出て来た。彼等曰く「火事で死んだのは私達の偽物。奴等は本物の私達を地下室へと幽閉していたのだ」と。しかし我々にはどちらが『本物』なのか確かめる術が無い。
    #呟怖

  • 由(よし) さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 3年 5か月前

    神隠しに遭った弟が奇跡的に帰って来た。
    でも僕は“其れ”が弟ではないと直ぐに分かった。
    僕達は親でも見分けが付かない程瓜二つの双子だ。ただ弟の額には黒子があり此れが僕達の唯一の違いだった。
    帰って来た其れの額に黒子は無く--そして。
    「あれ?兄さんって額に黒子があるんだね」
    #呟怖

  • 由(よし) さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 3年 5か月前

    「ぬっぺっぽうの肉が手に入ってね。どうだい?食えば百戦錬磨の勇士の如き力が手に入るらしい」
    訝しんだが、力が手に入るならと食べてみた。
    翌日、力試しに近所の腕自慢に喧嘩を売ると、効果覿面。その男を引っ繰り返してやった。
    喜んで報せると、彼は笑った。
    「あれは只の人の肉だよ」
    #呟怖

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  • 由(よし) は登録ユーザーになりました 3年 5か月前