アクティビティ

  • 暁闇 が更新を投稿 6年 6か月前

    一ノ瀬 彩さんの「サカサカの祠」写真に便乗しました。

    =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

    『サカサカ』についての考察 2

    ネットで「サカサカ」について調べていると、「サカサカの祠」なる写真を発見した。
    早速撮影者にコンタクトを取ってみると、詳しい話を知っているという人物を紹介してもらえた。
    その町の博物館で学芸員をしており、自身も郷土史を調べているという人物だ。
    私はすぐに連絡し、後日話を伺えることとなった。

    約束の日は近づく台風の影響で酷い雨だった。
    あいにく博物館は休館日だったが、近くの喫茶店で話を聞かせてもらう。
    その方のお祖母様が住んでいた地方の村に、「サカサカ」にまつわる伝承が残っていたそうだ。
    その地ではお盆を迎える準備をする際、木の枝や藁などを使って「人形」を作って用意する。
    お盆の期間中、その「人形」に先祖の霊を依らせ祭壇で祀るのだ。
    そして盆明けには村の鎮守である水神の祠に出向き、此岸の穢れを浄化し、先祖の霊を無事に彼岸へ送り届けてもらうために祈願する。
    先祖の霊を抜き取った「人形」は村の境にある川に流すそうなのだが、その時に良くないモノが入り込んだりしないように、「人形」の形をバラバラにするのだそうだ。
    つまり「手足の位置を逆に」して「両足の間に頭部」をつける。
    そのような形にすることで「この人形にはもう依り憑くことは出来ない」と先祖霊に納得させ、「ヒトではない」と強調することで悪霊が入り込むことを防ぐのだという。
    その後、「人形」だったモノは川に流される。
    これは私が聞き取り調査をした「サカサカ」の原型と考えて間違いないだろう。
    なぜ「サカサカ」の出現に「水」が関係しているのか、大きな謎が一つ解けた。
    あの異様な姿形は「ヒトではない」事を強調するために必要なものであったと考える。
    川に流された「人形」は長い年月をかけて「ニンゲン」になろうとしたのだろうか。
    先祖霊を依らせるために「人形」の内部には霊的な「虚」がある。
    そこに悪霊が入りこんだために動き出したのか。
    それとも「ヒトではない」と強く認識することで逆説的に「ヒトになりたい」と願う何かが生まれたのか。
    信仰が形骸化したために、浄化しきれなかった先祖霊が変化したものとも捉えられる。
    いずれにしても「サカサカ」は自然発生的な都市伝説ではなく、根底に土着信仰の核があると考えたほうがいいだろう。
    幸い、私の取材・調査を手伝ってもらえることになった。
    これまでの資料をもとに、現地へ赴き引き続き調査を継続する。
    それまでに天候が回復すれば良いのだが。
    風向きに合わせ傘を傾けた私の視界の端を、黒い影が横切ったような気がするが……きっと私の見間違いであろう。

    =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

    ずっと気になっていた、虚無さんの書かれた「サカサカ」に登場する「お盆の入」というキーワードをようやく回収することが出来ました!

    • ふおおおおおおおおこいつぁスゲエっす!!!!仕上がってますね!!!!よく全てをこんな華麗に組み上げられましたね!!!!感動しましたwwww

    • 暁闇 の返信 (6年 6か月前)

      ありがとうございます!
      一ノ瀬 彩さんの写真と、まーさんの「龍神」というコメントにキーワードが繋がった感じです。
      ようやく虚無さんの作り出された「サカサカ」のイメージに近づけられたかな~とwww
      ここからまた進化していくのが楽しみです!