ワンゼロ

  • まー@運営 さんと ワンゼロ さんのプロフィール写真ワンゼロ さんが友達になりました 4年 1か月前

  • ワンゼロ さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 4年 1か月前

    午後から冷え込み、見送りの時間には雪が降り出していた。今年の初雪は失恋の匂いがした。

    「もうたぶん会えないね」駅のホームには私達以外いない。変な気分になり唇を合わせる。

    合わせた手がゆっくりと離れ、電車が離れる頃にはその体温が薄れてしまっていた。

    私はそれを持ち帰る。#呟怖

  • ワンゼロ さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 4年 1か月前

    冬は人の姿で過ごし夏は樹木となった。
    ぽっかり空いた口から幹が生え天に向かい伸びていった。
    秋には葉が朱色に染まり、やがて落ちる。幹は朽ち、人である事を思い出す。深く刻まれた皺はまさしく年輪だった。
    「来年は戻れないかもな」父が言った。「それは悲しい事ではないのよ」母が言った。#呟怖

  • ワンゼロ さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 4年 1か月前

    そろそろ出生について話そうと思う。
    薄明かりの中泣いている記憶だ。羊膜を舐めとる母猫のざらつく舌が初めての触覚だった。
    生まれついての猫だった、俺は。他と違って
    猫と同じものを食べ時にネズミを追い回した。
    母猫が車に跳ね飛ばされた時は悲しかった。安心した人間の顔に殺意を覚えた。#呟怖

  • ワンゼロ さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 4年 1か月前

    #呟怖
    俺が呼んだ探偵役は小汚い白シャツと折り目の消えたスラックス、強目の癖毛、度の強い眼鏡、猫背。
    指先でぱっくりと割られた死体の頭部に触れる。
    「うむ」「何かわかったのか」

    「だいたいね」指先をハンカチで拭い、嘆息しゆっくり俺を指差した。

    「犯人はお前」
    俺らは腹を抱えて笑った。

  • ワンゼロ さんが投稿「† 呟怖王 2020 †」にコメントしました。 4年 1か月前

    #呟怖

    楽しくなくなった原因があの女であると思った。

    車で弾き飛ばすと、鈍い動きで地面に倒れた。

    やり過ぎた、そんなつもりじゃなかったの。
    謝ろうと近づくと、その目に復讐の火が宿っていた。彼女の唇は助けてと震えたが、そんな気がないのは明らかだった。

    轟々と燃えるその目に手を伸ばす。

  • ワンゼロ は登録ユーザーになりました 4年 1か月前