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まー@運営 さんが新しい投稿「† 呟怖王 2020 †」を公開しました。 3年 7か月前
みなさんどうも、管理人です ƪ(•◡•ƪ)
Twitterではもはや[…]
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#呟怖
『深夜の訪問者』
深夜3時になると必ずドアをノックして何やら呟くような声が聞こえる…起きてドアを開けると誰もいないのでタチの悪い悪戯だと思い私はノックが聞こえたらドアを開けて捕まえてやろうとドアの前に立ち、待ち構えているとノックとともに『ごめんください』とあの声が聞こえた… -
#呟怖
『リモコン』
休日に家でうつ伏せになり、本を読んでいると『ねぇ、そこのリモコン取って』と言わたので、目の前にあるテレビのリモコンを手にとり、後ろ手に手渡した…その刹那、俺の全身血の気が引いた…だって俺は一人暮らしだ… -
大雪の次の朝の繁華街、警察が列をなして雪に棒を刺しながら歩く。#呟怖 #実話 https://t.co/SylL4VukAQ
— MAJORI (@majorimapsmuroo) August 19, 2020
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#呟怖 運転中、追い越していった車の色が妙に赤いと思った。「トマトみてーな色だな」「違うよ、あれは血を浴びてるから赤いのさ」「えっ」思わずバックミラーを見ないで後ろを振り返った。俺、一人で車に乗ってたのに。
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ある日、担任が言いました。
「町外れの丘に必ず出る幽霊屋敷があるから行ってごらん」
放課後、早速私たちが向かうと、本当に不気味な廃屋がありました。しかし、幽霊なんて出ません。
後日、担任に報告すると、もう一度行ってごらん、と言われました。
行くと、廃屋はありませんでした。
#呟怖
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魂の宿った人形は時折、人になった夢を魅て夜道を彷徨うことがある。
夢遊病。奇形。不眠。
他にも祖母の旦那さんはそういった人形たちを治療、保護する人形医で、部屋には無数の身寄りのない人形たちが入院していた…
—と、毎晩、祖母が大切にしていた人形は私に語ります。
#呟怖
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昔小さな町で、一人の少女が消えました。
翌年、少女の靴が降ってきた。
母はそれを持ち帰る。
翌年、今度はリボンが降ってきた。
母はそれを持ち帰る。
翌年、今度は下着が降ってきた。
母はそれを持ち帰る…
—数年後、空から白骨死体が降ってきた。
母は急いで、埋めました。
#呟怖
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以前住んでた団地の踊り場に大きな顔のようなシミがありました。
で、このシミ、よく団地の住人とお喋りしてたんですけど、ある日、一人の女性が飛び降りてしまってね。
後日、踊り場に新たな顔のシミが一つできてたんです。
今ではすっかり孤独や借金から解放された笑顔でいっぱいです。
#呟怖
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「もう、こんな世界はうんざりだ!」
すると突然、月の無い夜空からスルスルと、一本の長いロープが垂れ下がってきた。
それは、まるで教科書に載っていた、あの、お釈迦様が垂らした蜘蛛の糸のように天高く伸びている。
ただ、違うのは先端に何故か輪っかが結ばれていることであった。
#呟怖
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#呟怖 寒いとボンネットに小動物が潜り込むらしいと聞いた。確認のためにバン!と叩くと、「うぎゃあ!」と男らしき悲鳴が上がった。恐る恐る開けたが、誰も何もいない。数回続いたので録音して友人に聞かせると「お前の声じゃん」と言われた。
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#呟怖 祖父母の家は二階建てだが、母が生れた頃から一切使われていないそうだ。「二階からどんな声がしても登ってはいけないよ」基本大雑把な祖父母も母も口を酸っぱくして言い聞かせてくる。登ると、誰かから突き落とされるそうだ。奪われたのだなと思った。
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#呟怖
『ボクはどうやらここで限界のようだ…以降の調査のためだ…記録をこのテープに残す…眠気がすごい…残念だ…冬山で死ぬなんて』「これは…遺留品だな。再生してみるか…途切れ方が酷いな」
『ボ………うや…………………よ…………いこ……………だ…………………ね………んね……し…な…』
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#呟怖
熱にうなされ朦朧と村を徘徊していると、廃屋の扉に真っ白な和紙が貼られているのを見つけた。
早う行け──と、内面から声が聞こえる。僕は境目に舌を這わせ和紙を破り、中に滑り込む。女が居た。
漂う腐肉の臭いが心を震わせた。
女は僕を嘲笑い「早う逝け」と一言放つ。
僕はやっと赦された。 -
#呟怖
お部屋はこちらでございます!
元気よくはつらつとした雰囲気の仲居さんが荷物を持ってくれて部屋へ案内してくれた。
こちらのお部屋は外の景色が素晴らしいんですよ!と言って、ばーーんと勢いよく障子を開くと、その仲居さんの首吊り死体が枝振りの良い松の木に下がっているのが見えた。 -
駅の雑踏の中一人の男と目が合った。
慌てた様子で駆け寄り4つ折りのメモを渡してきた。開こうとすると
「読んではいけない。開いてもいけない。忘れてもいけない。
荷が重くなったら、誰かに渡せ。亅というと逃げるように消え去った。俺は家に帰ると何も言わず息子にそれを渡した。
#呟怖
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大雪の次の朝の繁華街、警察が列をなして雪に棒を刺しながら歩く。
#呟怖
#実話間違えてURLを貼ってしまっていたので再度投稿させて頂きましたm(__)m
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#呟怖 廃村にて
どうも、どうも闇チューブ放送局で特別生配信、今日は廃村を取材しちゃうよ
さあ玄関を開けるよ!ただいま
暗い、誰もいないはず、廊下の奥から返事
お帰り、もうどこにも行かないでね。
そこで生配信は途切れた。 -
「だるまさんがころんだ」
誰も動かない、悔しそうな鬼の子。なかなか鬼が変われない。
「だるまさんがころんだ」
皆が片手を上げ始めニヤニヤしている。
「だるまさんがころんだ」
上げた手は見えない何かを握っている。
皆の影は鎌や斧を握っている。
鬼の子、どうなるんだろう。
「切った」
#呟怖 -
病棟のとある四人部屋に入る患者がいずれ必ず言うのは「息苦しい」「落ち着かない」「怖い」だ。
そして短い間に急変する。
当直で外の門閉めに出た。月明かりに照らされた病室の窓、窓、窓。あ……
びっしり顔の集まるのはあの部屋。
なるほど確かに、全員あの部屋だったなと腑に落ちた。
#呟怖 -
#呟怖 よもつへぐい
俺はなんであんなことをしたんだろう。
若気の至りで事故現場のジュースをしっけいした。それから眠るときになると、女の囁く声がする。
それで大学の実家が、祓い家の友人に電話した。
野郎、お前はよもつへぐいをした、もう助からないだってよ。
これからどうすれば -
#呟怖 知らない人からものを貰ったはいけないわけ
五時、子供たちは家に帰りましょう。
友達、明日の約束して、公園からいつもの、帰り道を歩いていた。
途中、おじさんに挨拶をした。
おじさんはいい子だねと、大きめの飴をくれた。
家につき、1人部屋で飴の包み紙を開けた。
人の目玉だった。 -
#呟怖 不審な迷惑メール
最近おかしな迷惑メールが来た。
内容
南無阿弥陀、南無阿弥陀、南無阿弥陀
南無阿弥陀、南無阿弥陀、南無阿弥陀 -
#呟怖 もうこんなことはないだろう
おっさんの幽霊にぶつかった。
その時、俺の肩になんかふさふさしたものが、のかった。
ズラだ
毛根なことはないだろう。 -
#呟怖 眼の検査で見せられる気球の画像あるだろ? 県外の眼科に行くまで、あれずっと風船だと思ってたんだよね。オレンジじゃなくて真っ赤なの。大きな声では言えないんだけど、その風船を差し出す人影が見えたら失明するって専らの噂だった。
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#呟怖
「もっと上手く立ち回れていたら、と思います。僕はだめでした」
と書き置きし、歩道橋から彼は飛んだ。それから、透き通った大きなトンボが歩道橋の上を旋回しているのを時々見かける。
よく見ると彼の顔をしている。 -
#呟怖
雑踏を歩いている。
人影の先に点滅する信号と赤い太陽が見える。太陽は昇ろうとしているのか、沈みつつあるのか分からない。
「おかえり」
耳元で言葉が聞こえ振り返ると、雑然とした部屋に横たわる自分が、腐っていくのが見えた。ーそうか。私は死んだのか。
人々の声が響く。
「おかえり」 -
#呟怖
自殺の方法を考える度、家の中に自分の死体が発露する。
日に日にそれは増え続け、いつの間にか家中死体だらけになった。
そして、ある日ついに、玄関のドアが首吊り死体で埋もれた。
もう出られない。死体達が呟く。
己が望みのままに、と。 -
#呟怖
破壊したカンバスから手が伸びているのは今日が初めてではない。
酷評された夜、人に裏切られた朝、己の醜態に絶望した夕暮、その時々、手は現れた。
―もう描くのは終わりにしたいんだ。苦しい
願えども手は在り続ける。さぁその手を延べよと言わんばかりに。
明日の朝にはまた触れてしまう -
#呟怖
穴あけパンチで空けた穴から、鬨の声が聞こえて思わず覗いた。穴の向こうでは、満月と満開の桜の元で、武者達が激しく戦っていた。
1人が不意とこちらを見上げた。
血染めの顔に見開かれた目が、狂気と月光を宿してあやしく光る。
瞬間、矢が放たれ、それきり片目は見えなくなった。 -
我が家にはね昔から伝わる 大きな事業とか家の決め事で悩んだりしたことがあると、 岩戸と呼ばれる部屋を開いて、 「御神手様」に御伺いを立てる。
「御神手様・起」
#呟怖
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いないんですが、いるんですよ。 私はいないものさんって呼んでるんですが、 告げ口するような感じで身の回りの秘め事だったりを色々教えてくれて、 ある日、彼氏が浮気をしてるって教えられたんですよね。 でもだんだん恐くなった。いないものさんは逆らうと雰囲気が変わるんですよ。
「いないものさん」#呟怖
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姉が死んだのは、私わからなくもないんですよ。
昔、私が小学生の頃、姉が傷だらけで血相変えて帰ってきて、
「私どうやら20に死ぬらしい」
そう言ってなぜか嬉しそうに笑った。
それからなぜか姉は苦手だったものがその日から得意になった。
「代償」#呟怖
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#呟怖 毎週金曜日に「あんたなんかうまなきゃよかった」と泣きながら小一時間愚痴る中年女が現れるんだが、毎回顔立ちはバラバラで、誰が本当に俺を生んだのか未だ不明だ。
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謂われなど何も無い大木から音が聴こえるようになったのはここ最近の話。
耳をすませばブツブツ呟く呪ってやるだの殺してやるだのと不穏な言葉ばかり。時折悲鳴まで。
ある日その木に自動車が突っ込む事故が起こった。
ババッと辺りに飛び散ったものは種も大きさも様々なオウムとインコだった。
#呟怖 -
「あの人おかしいんだよね。
いつも毎年このバスツアーに参加してるんだけど、
毎年、決まって位牌をひとつ大事そうに持ってくるんだよ。あれなんなんだろうね。
」こっそり位牌を見たら、戒名が何かで削ったみたいに抉れてるんだよ。
「位牌を捨てに」#呟怖
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最近職場に入ってきた新人に違和感を感じるのは私だけだろうか。
まだ入って数日なのに「私ってグズ」と卑屈になるのはまだマシで、最近は仕事での会話の端々で脈絡無く「ノロヤ」と呟いたり、気づけば私の背後に立っている。
非常に不気味だが他の人は普通に接している。私だけがおかしいのか?
#呟怖 -
彼氏の爪噛み癖が止まらない。何度注意しても気づけば爪を噛んでいる。
もっと嫌なのが噛んだ後の爪で私の腕を引っ掻くことだ。痛いし汚いしやめて欲しい。
ん?違うな。噛む前にも1回引っ掻いてる。引っ掻いて、噛んで、引っ掻いて、噛んで…
彼氏がおぞましい生き物にしか見えなくなった。
#呟怖 -
フリマアプリを通じて送った荷物が「住所が存在しません」と帰ってきた。
客に連絡しても「住所に間違いは無い」の一点張りなので運送会社に連絡し事情を話したら「ここだけの話ね」という前置きと共にこんな答えを返された。
「そのお宅、皆で無視してんですよ。地域の皆で」
#呟怖 -
私も弟も「自分の物には必ず名前を書くように」と言われ続けて育った。
成人した今、私は殆ど所持品に名前を書かなくなったが、弟はよっぽどのもの以外は律儀に書き続けている。
ある夜中、刺すような痛みで目を覚ますと弟が私の胸元を切りつけていた。
傷をよく見ると弟の名前になっていた。
#呟怖 -
昔から、なぜか母親が私には二人いて、
一人は片腕が。もう一人片足がなかった。「これもすべてあなたのため」
そう言いながら二人の母親はいつも寄り添うようにそばにいてくれた。
ただ、自分が15になると、父親がずっと離れて暮らしていた「母親」を連れ帰ってきた。
しかし自分が今まで見えていた二人の母親はいつの間にか現れない。ただ、それぞれ片足と片腕がない見覚えのない二つの木彫りの人形が代わりにあるだけだった。
「母人形」#呟怖
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弟は図体がデカいのに甘えん坊で、私
にずっとくっついてくる。
お風呂も一緒に入ろうとするし、
それから布団にも入ってくるし、
わたしがいないとあの子は生きら
れなくなるのではと不安に駆られ
ることが度々ある。
この信じ難い程甘えん坊な弟を
わたしは見捨てるべきか。すごく悩まし
い。
#呟怖 -
顔色の悪い女性があまりに必死に誘うので、つい献血に応じてしまった。
路地裏の暗い部屋で準備を待っていると、人の出入りの慌ただしさに閉まりきらなかったドアの隙間から真っ赤なパックにむしゃぶりつく男女数人が見えた。
#呟怖 -
#呟怖
俺を捨てる母の目。唯一の母の記憶。
霊能者は言う。『貴方は28歳で死ぬ。孤独死・突然死さ。でも数日前から死神が現れるよ。死ぬ時だけは一人じゃないね』
たった今29歳になった。死神は来ない。死神にすら無視されるほどの孤独・・もういい。それがスイッチ。
俺は天井にロープを掛けた。 -
#呟怖
月は陰り夜空を星々の光が貫く。
彼は窓辺に。青白き手は私を抱き寄せ、彼の唇が首筋に。
眼は血色・瞳は真紅。牙を伴って。
吸血鬼は愛する者を襲う。後日私はまず我が子を襲った。愛する者の血は極上だ。
そして今私は寝室に向かっている。隣の家の。
私の夫?きっと快眠なんじゃないかしら。 -
#呟怖
呪術師と歩きながら私は続ける。
『夢で見ます。雲から下降、迫る森の緑、葉!葉!枝!枝!地面!上昇,
滑空。街に吐くは紅蓮の炎。それは石壁をも溶解し、大気は炎の縁者。悲鳴を撃ち消す轟音。』
『私って前世竜なんじゃ?』
呪術師『ですから鶏ですって。三歩前にそう言ったじゃないですか』 -
海辺の廃村の木造家屋が密集する舗装のない路地は五月の青空を左右の軒に遮らせ頑なに薄暗い潮の臭う不機嫌な沈黙を潜り抜けたところにようやく視界を開き海に向かう野へ出ますが菫の花の揺れるままに小高く登りつめる丘が実は人柱の塚で今は薫風の向うから海光を受けてただただ眩しい叢の中。
#呟怖 -
#呟怖
スマホを弄る夫、テレビを見る妻、部屋には妙な緊張感があった。
テレビのニュースは近隣で起きる連続殺人事件を報じている。
事件が起こる日は夫の帰りが遅い。
夫にはアリバイがない。「気付いたんだ?」
被害者は皆、夫の浮気相手に似ていた。
その日から夫の姿を見た者はいない。 -
#呟怖
「怖くて眠れない」
「だったらお話をしてあげるわね」
「……でもやっぱり眠れないよ」
「ある所に小さな女の子が住んでいました」
「……あのね、あのねっ!」
「その女の子のお父さんとお母さんはまだ気が付いていません」「あ、あのね……お姉さんは誰?」
女の口がニヤーっと笑った。
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#呟怖
電車で隣に座ったおじさんのスマホの壁紙が俺の写真だった。
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#呟怖
何の前触れもなく、何の切っ掛けもなく、それは始まった。
朝起きると体のどこかに手で掴まれた痕がある。それは足だったり腕だったり背中やお腹だったりする。
そして今日、私は恐怖した。
手の痕が両手になったのだ。今までは片手だったのに。
いつかその手は私の首にかかる気がするのだ。 -
ずるり……ずるり、女は這う。畳の目に爪を刺し、ずるり……ずるり。
臓物を引きずり、しかし畳は赫く染まらぬ。
藤紫の色をした単衣には、鬼火が纏わりつく。
ずるり……ずるずるり。
口内に蟲が、ヌメヌメとした蟲が、出て──、入る。
女は這う。這う。這う……
悪夢は醒めぬ。先は長いぞ。#呟怖
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憧れた女を閉じ込めた、凹でも凸でも無いレンズを持って、私は列車で旅をしている。
女を通して景色を楽しんでいると、女は景色から花を一輪抜き取って、少し恥じらい乍ら、私に差し出してくれる。
あゝ──、と私は感嘆の声を漏らす。そしていつも後悔するのだ。腕しか閉じ込めなかった事に。
#呟怖 -
#呟怖 ( #返怖 可)
おばあちゃんの家にお邪魔していたら、ドアをノックする音
「あら、まあ、いらっしゃい」
親指ほどの人形が居た
サラリーマンの人形
彼女のコレクションになった
同じ大きさの人形がいっぱいだ
彼女の葬儀に、その全てを棺に入れた
ボイラーの中から沢山の悲鳴が聞こえた
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#呟怖 ( #返怖 可)
友達からハマっていたコックリさんをやめたワケを聞いた
常連メンバーのAが
「ごめん、全部嘘!俺が十円玉を動かしていたんだ!」
と言ったのだ
で次の日の数学の授業にAが突然立ち上がり
「ごめん、全部嘘!俺が十円玉を動かしていたんだ!」
と、また叫んだから、らしい
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#呟怖 ( #返怖 可)
うちの村は赤ん坊が生まれると、カタコトを話し始める前に神社に連れていく
村の氏子は皆そうする
ある言葉を封印する為だ
放っておくと勝手に頭に浮かぶ
呪文のような言葉の羅列
聞くと封じた神と繋がると言われている
カタコトの幼児がそらで口にする
その前にと・・・
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#呟怖 ( #返怖 可)
姉は手毬唄が嫌いだった
幼い頃に夕闇の中
近所の寺の前で
毬をつく女の子を見たと言う
可愛い着物と綺麗な声
「その子、頭が無かったんだよ」
肩から取れた自分の頭を
毬の様についていた
姉が娘の死体を見て
半狂乱になったのち
私に語った昔の話
こんな風にね、と
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#呟怖 ( #返怖 可)
奇妙な夢を見た
酷い悪夢
誰かが刃物を持って
寝静まった家族を
次々と餌食にしていったそいつが闇の中
僕の方を見て笑ったんだ「おっす、オラ、
お前の第二人格」目が覚めた
鉈(なた)を握ってる
血まみれのシーツ静かな朝
家の中は物音一つ無い外の通りで挨拶の声
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戦時中創立の最新鋭毒ガス工場。漏出事故で勤労動員の学生ら83名が全滅。再稼働直前、不発弾直撃で3名死亡。戦後化学工場に転用。従業員2名自殺。ヒ素流出、下流の住民6名死亡。食品会社に売却、有毒物質混入で死者29名。銃器密造工場に。抗争で4名死亡。閉鎖後、胆試の若者7名が行方不明に。#呟怖
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夕暮れの河原でキスをした時にはわたしの病気はひどくなっていて、膝から崩れそうになるのを背中に回した腕で支えてくれた。幸せすぎて死にたいと言うと頷いて 首を絞めてもくれたのに。
迎えに来た水の中で私に抱かれて、あなたはなぜそんなにもがくの。いやよ。わたし、つらいじゃないの。
#呟怖 -
enseki25 さんの投稿
#呟怖
「リサイクル」
過疎化が進む我が村に、突然、高齢者向けの高層マンションができた。
隣にはAI管理の無人プラントも造られた。
廃プラの再処理施設とカップ麺の製造工場だ。
バスが、毎日、田舎暮らしに憧れる都会の老人達を運んで来る。
だが、入居者が出てくるのを見た事はない。 -
#呟怖
「お母様の状態が…。急いで病院にいらして下さい。」帰宅した瞬間を狙ったような着信。そんな事を告げられた。すぐに行った方が良さそうだ。
病院に着くと、やはり荒れ放題。当然だ。ここは5年前に潰れている。今日は母の命日だ。
「今回もハズレか…」
来年こそは母に会えるだろうか。 -
#呟怖
新しいバッグを買った。街で見かけて、その赤色に一目惚れしたのだ。
意気揚々と袋を開け、うっとりと眺める。そしておもむろに冷凍庫から”彼”を取り出す。やはりサイズも色もピッタリだ。
これでいつでも一緒に出掛けられるわ、と呟き、微笑みながらいつも通り”彼”との楽しい夜が更けていく。 -
#呟怖
ハッと目が覚めた。何だか分からないが、恐ろしい夢を見た気がする。
にわかに催してきたのでトイレへ向かうと、そこにいたのは…そこでハッと目が覚めた。二重に悪夢を見るなんて、よっぽど疲れているのだろう。水でも飲もうと台所へ向かうと、そこにいたのは…
そこでハッと目が覚めた。
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#呟怖
「水羊羹食べたい」
「美味しいよね…て水?」
「柔らかい羊羹の方」
「ああ、子供の方ね」
「え?」
「両脚羊のスープでしょ羊羹て」
「え…語源の羊の羹なの?」
「和菓子…其方かぁ」
「あと両脚羊って…」
「隠語らしくて元の動物は見てないの」
「冗談…だよね?」
「え?」
2水羊羹 -
#呟怖
「なんだよ〜味噌汁のネギの輪切りが全部潰れてんじゃん。ネギ切るの下手だな〜。」
「いけね。嫁が機嫌を悪くしたようだ。目を見開いてこっちを睨んでいる。」
味噌汁を飲んでごまかそうとしたら
味噌汁のネギが全部カッと目を開いた
シンクに落ちていたネギでさえも
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#呟怖 #返怖可
砂浜に打ち上げられたメッセージボトルは、私を名指して心中を乞うものばかり。
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#呟怖
#一行怪談
今夜も湯を抜いた浴槽の排水口から、「おやすみ。」と声がする。
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#呟怖
「俺さぁ、昨日出るって噂の廃病院に肝試しに行ってきた。」
「えっ!?あの廃病院ですか?私も昔行きました!」
「そしたらさぁ、地下の方から声が聞こえたんだよ。」
「えっ!?声が聞こえたんですか?」
「確かにさぁ、助けてって聞こえたんだよ。」
「何で来てくれなかったの?」
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#呟怖
一人暮らしのアパートの部屋
「ただいま」と呟くと
「おかえり」と部屋中に老若男女の声がこだまする
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#呟怖
俺実は夢遊病なんだよ。
その時の俺は最高の超能力者だ。念力、予知能力。
意識がないから危険もある。憎い奴が死んだ事も。
一昨日村周辺の案内地図を作ってた。遺跡とか名所案内ね。
朝起きたら村だけ消えてた。寝ぼけて消したらしい。
作り直したのに今朝も消えてた。
俺は今から村を出る。 -
#呟怖 雑踏の中、誰も足を止めない屋台があった。空の瓶が積まれている。「これ何ですか?」尋ねると店主が振り返る。「香りの瓶です。何かお求めになりますか?」「じゃあこの瓶。何の香りですか?」「思い出の瓶ですよ。おすすめです」
帰って蓋を開ける。
殺した女がつけていた香水の香りだった。 -
#呟怖
新婚1ヶ月。新居に綺麗な家具、くつろぐおっと。とても幸せ。今日もフローリングにコロコロをかける。ふと、思いついちゃっただけなの。
夫のつむじに端っこだけ乗っけたつもりだったのに、取れた。
頭髪全部。あの時の夫の悲壮な顔が忘れられない。カツラでも好きなのに。
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#呟怖
私は何故ここにいるのだろう。死んだから、しか答えはないけどね。寒くも暑くもない、ただ、さっきから這い回る虫が不快だ。不快さでいえば人間の方が不快だった。
静かだ。
恐怖に怯えていた人間の塊かこれか。急におかしくなって、動かない唇で大笑いした。 -
#呟怖
全ての事象に於いて、100%の安全は保証されない。ほらみてご覧、あの観覧車。これから方向転換するかもよ?ああ、正解はY軸が消えるだったかー、ま、そんなもんだよ。観覧車が根元から折れ倒壊した。散乱する部品、残骸、そして人。
目撃者たちは、目の前の惨劇に棒立ちするのみであった。 -
#呟怖
案山子様の顔を見てはならない。この辺りの案山子様は、顔を見られないよう布で顔を巻いている。烏も雀も近寄らず、この村は毎年豊作だ。今年、一体の案山子様の布がずれた。直しに行った私は見てしまった、布の間から覗く目を。やっと戻れる、そう聞こえたときには、私が案山子様にされていた。 -
#呟怖
「形見分け」ソフト会社勤務の妹が急死した。
寿退社を目前に無理をし過ぎたらしい。
夢枕に立った妹の依頼通り、
婚約者に彼女のノートPCを送った。間もなく彼からメールが届いた。
「素晴らしいチャットボットをありがとう。
まるで彼女と話しているようです。」 -
#呟怖
「台風一過」台風一過、我々のマンションの朝は
ベランダの飛来物撤去から始まる。
コンビニのレジ袋、軍手の片方、
枯葉の山、そして、おびただしい
数のカラスの羽…珍しく、隣の老人がベランダで焼肉を
始めた。 -
#呟怖
あなたに会える日を、指折り数えて待っているわ。一体いつになるのかしら。もう手も足も折ってしまった。あなたの御両親のも、あなたの妹のも、あなたが付き合ってきた歴代の彼女たちのも折ってしまって…。 -
#呟怖
簡単には死ねないのね。
僕の彼女はそう呟いた。僕は何も言わなかった。
彼女の長く伸びた首は空中から吊り下がってるみたいに項垂れて、僕の顔を覗き込んでいる。
もう、死んでるんだよと告げたら彼女がいなくなりそうで、怖いんだ。出来ないんだよ。2度も失う事なんて。 -
#呟怖
#実話
子どもの頃住んでいた家の隣のおばさんは、人の死ぬ日にちがわかる人だった。夢に日めくりカレンダーが出てきてぱらぱらとめくれてピタリと止まる。この夢を見ると必ずこのとまった日に人が死ぬのだそうだ。 -
冷たい風が頬を刺す
君の見開いた目が僕を凝視する
冷たい眼が僕を刺す「違う…違うんだ。これは」
事故だそう、これは事故だ
殺すつもりなんてなかったそう、事故で終わった
もう8年も前の話だだが
今でも
君の笑顔の懐かしく微笑む君の笑顔の
そんな思い出が
今でも心臓を刺すのだ
#呟怖 -
ぴち。
ぴちぴちぴち。ひとかけずつ僕の爪を君の眼球に刺していく。
液体が、いっぱい流れる。この為に、いっぱい貯めたんだよ?
君に罵倒されても笑いながら爪切りしてたよね。ぴちぴちぴち。ぴち。
逆睫毛、嫌いだったよね。
知ってるよ。
ほら?#呟怖
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わたしをたべる
おとうさんがたべるわたしをたべる
おきゃくさまがたべるめだまをえぐる
おいしいらしいしたをきりとる
おいしいらしいちぶさをそいだ
おいしいらしいわたしをたべる
みんなのパーティーわたしをたべる
おとうさん
#呟怖
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ねむい
ねむいのああ もうね
なんでもいいやってただ ねむくてね
いままでね
こんなきもちがいいことって
なかったもっとはやくにげてればよかったね
さむいね
さむいねむいの
#呟怖
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#呟怖
食べたよ
食べたよ
食べたよ
食べた私は食べたくない。
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#呟怖
一人暮らしのアパートの部屋
「ただいま」と呟くと
「おかえり」と部屋中に老若男女の声がこだまする 2019年9月27日 12:57
すみません、こちら期間外だったので応募を取り消します
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おじいちゃんが生け垣を指さしながら教えてくれた。
道行く人の何人かがズレているのだという。
下の葉が少ないところを見ると脚が遅れて通るのだそうだ。
ズレた人はその後通らない。何故だろう…
何か嫌だな。母が車で迎えに来た。
僕にも見えた。
タイヤが見えない。乗りたくない。
#呟怖 -
櫻井さんからの投稿
#呟怖
祖父宅にある仏間の壁には、四方を囲む数の遺影が飾られていた。顔も知らないご先祖達の白黒写真だ。皆物言いたげな顔でこちらを見下ろしていた。私はあの部屋があまり得意ではなかったが、歳月を経て、仏間の壁に遺影が飾られた事など一度も無かったのを知ってからは寄りつく事もしなくなった。 -
晴れ時々雨さんからの投稿
目覚めた弟の泣き声がする。
昨日末の妹の三歳の御祈祷があった。世間で言う七五三のようなものをこの地方ではそう呼ぶ。
弟は母に抱かれ赤い鬼がとしゃくり上げる。夢で御神体をみたのだ。
両親は弟を連れて出かける支度を始めた。
感じやすい子は稀にこうなる。私も見たが誰にも言っていない。
#呟怖 -
Kadiさんからの投稿
[お化け屋敷]
#呟怖
移動遊園地にお化け屋敷が出ていた。入ってみると、思いの外凝った内装で、タイムスリップしてるみたいだ。出てくるお化けは子供騙し、可笑しくて笑いながら出口にある鏡を見ると良くできた骸骨が僕みたいに笑った。
外に出ると叫び声の嵐、僕の方を見てパニックになる人々、一体何が起こった。
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Kadiさんからの投稿
[盆踊り]
#呟怖
太鼓の音に誘われて、久しぶりの盆踊り。
やぐらをかこんで踊りの輪に入る。
騒音防止で十時半には明かりが消える。
皆が帰ったその後は、今は亡き者達の出番。
明かりの消えたやぐらから太鼓の音が鳴り響き、お面をつけた踊り手達が舞う。
彼等は踊る、送り火が消えるまで。
-
Kadiさんからの投稿
[滴]
#呟怖
水の滴る音がする、ポタン ポタン何度閉めても いつの間にか 聞こえてくる音 ポタン ポタン
滴る水を手に取ると
潮の香りが押し寄せる
そんなときは必ず浜に
行方知れずがうち上がる
古い古い言い伝え
たしか祖父から聞いたのか
海から潮を連れてくる
浜へと人を連れてくる
ポタン ポタン
-
Kadiさんからの投稿
[足元の満月]
#呟怖
雨上がりの散策、満月の夜だった、両親は口々に愛でていたが、私は怯えていた。大きな月が逃げても逃げても、追いかけてくるのだ。
足元の水溜まりに映った月を見て、飛び越せば逃れられると思い、飛んだ 。
耳の中に水音が響く。
捜索願いが出され、2週間後私はある湖のほとりで発見 保護された。
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Kadiさんからの投稿
[月白色]
#呟怖
意識が戻ったとされていても、記憶には無い時間がある。あやふやな時間は誰の物だったか調べる術もない。
もしかしたら自分では無い誰かが私を演じていたかもしれない。
空白の時間は月の明かり、白かと思えば青白く、天然色が戻ってきて初めて記憶の糸が紡がれる。
今 全ての色は繋がっている
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#呟怖
初めて買って貰ったペットはハムスター。
一週間しか生きてなかった。
お墓を作って埋めた。
可愛がっていた近所の猫が死んでいた。
ハムスターのお墓に入れてあげた。
半年後ウサギを買って貰った。
ウサギは1ヶ月で冷たくなった。
ハムスターのお墓に入れた。
今日、弟が産まれる。
-
#呟怖
南の方の親戚の家のある島に行くと、あまり見た事の無い大きな花が沢山咲いていた。
従兄が「あれは甘い。あれは苦い」と味を教えてくれるが、花を味を楽しむ物と認識した事の無い自分には違和感しかない。
「あれは?」
「あれはダメ。神様の花」
首を横に振る。
「神様になっちまう」
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#死臨終殺眠終亡生目尽息心臓脈血天使死神天国地獄あれこれそれ明日君あなた僕俺私白黒赤笑う泣く怒るを使わないで死を表現する
#呟怖骨壺に入らず砕いた大腿骨
線香の匂いの喪服に身を包み
袈裟の背中を眺めつつ
青空に吸い込まれていく煙
蝉の羽音が止んだなら
ころり転がる庭の隅
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#呟怖
右肩から腕が痛いので接骨院に行き、湿布と痛み止を処方された。
帰宅して母に湿布をお願いすると、「ちょっと!!」と変な声を上げる。
「あんた! いつの間にこんなの入れたの!?」
「何が?」
「蝶よ!」
肩を叩く母の手からひらりと紫の蝶が飛び立った。
痛みも、ひらりと消えた。
-
#呟怖
海の底に 雪が降る
陽光 届かぬ 闇の中
青く光る 烏賊が舞う
淡く光るは 提灯鮟鱇
点滅点滅 繰返し
上へ下への 海月達
底に転がる されこうべ
私の頭だった物
この美しい世界なら
綺麗な貝に なれそうね
振り積もる雪に 埋もれ逝く
私の頭蓋骨 だった物
私の愚かな されこうべ -
#呟怖
バイトしてた飲食店に居た、無口でクールな先輩先輩は仕事中も、たまたま街中で見かけた時もマスクを着用
ある日、更衣室をノックをすると、ちゃんと閉まっていなかったのか、ドアが開いた
こっちを見て強張る先輩の口はアップリケで縫い合わされ、床に落ちたマスクから高笑いが響いた。
-
#呟怖
助けてください。
そう書いた看板を首から下げた女が道路脇に寝転んでいた。
僕は面白半分、女に声をかけた。
「自分でよければ」
その言葉を聞いた女は立ち上がり、嬉しそうに僕の首に看板を下げどこかへ消えた。
で、なんとなく女を真似て道路に寝転んでみたら動けない。
助けてください。 -
#呟怖
「好美ちゃん、元気ないの?」
四ヶ月前に流産した妻は、南瓜を我が子と思い込み毎日世話をしている。
三ヶ月もこんな状態だ…
「目を覚ませ!」
私は妻から南瓜を奪った。すると、妻は消えてしまい笑顔の南瓜が椅子の上に現れた。
私の手には、三ヶ月前に判を押された離婚届が握られていた。 -
#呟怖
差しだされた腕を払って、私は逃げた。目も耳も塞いで。
あのUFOに乗っていたのは化け物だ…
信じない。私は信じない。12時間走り続けた。誰もいない。
アレは腕を差しだしこう言った。
「この星はもう滅びる。君で最後だよ」
空に浮かぶUFOは、もう1つも残っていない。
私は、信じない。 -
#呟怖
「静かな所で暮らしたい」
田舎育ちの妻。いつかそう言うのはわかっていた。
引越し先は森の中の一軒家。買い出しは不便だが、街の喧騒に比べれば…「静かな所で暮らしたいの」
彼女は涙ながらに訴える。気づけば耳はかさぶただらけだ。
妻はあの街から何を連れてきてしまったのだ? -
#呟怖
「二階へ続く階段を上ってはいけませんよ。とられてしまいますよ。」私が幼い頃、母はよくそう言った。
実は1度だけ好奇心に負け階段を上ったことがある。特に何もなく落胆したが、翌年母が自殺した。今、私は自分の子供に向かって伝える。
「二階へ続く階段を上ってはいけませんよ。」
-
#呟怖
「あいつら、俺を嗤ってやがる」ノイローゼ気味だった伯父はそう言うと、鎌を持って庭に咲いていた向日葵を全て刈り取ってしまった。
あれから10年。
夜な夜な僕の頭の中に、キヒヒ、イヒヒと嫌らしい嗤い声が谺する。あいつらだ……
僕は納屋から錆びた鎌を持ち出すと、庭へ向かった。
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夏の終わりの向日葵はまるで大きな頭を抱えたゾンビのように立ち尽くしていた。面白半分に頭を叩くと、種がバラバラと地面に全て落ちた。種の下から現れたのは何故か僕の顔。慌てて逃げ帰って鏡を見る。悲鳴を上げた。顔中向日葵の種で覆われていた。
#呟怖夏の終わりの向日葵はまるで大きな頭を抱えたゾンビのように立ち尽くしていた。面白半分に頭を叩くと、種がバラバラと地面に全て落ちた。種の下から現れたのは何故か僕の顔。慌てて逃げ帰って鏡を見る。悲鳴を上げた。顔中向日葵の種で覆われていた。
#呟怖 https://t.co/8dA39AySES— よもつひらさか (@yomo2_hirasaka) September 17, 2020
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仕事帰りに声を掛けて来た似顔絵描きの女が描いたのは僕ではなく死んだ恋人だった。驚いて理由を聞くも黙って絵のおまけだと種を渡して来た。愛しい人が蘇る種だと。持ち帰り種を撒き大切に育てた。花が咲いた。それはどれも彼女の顔をしていた。
#呟怖仕事帰りに声を掛けて来た似顔絵描きの女が描いたのは僕ではなく死んだ恋人だった。驚いて理由を聞くも黙って絵のおまけだと種を渡して来た。愛しい人が蘇る種だと。持ち帰り種を撒き大切に育てた。花が咲いた。それはどれも彼女の顔をしていた。
#呟怖 https://t.co/F9fX5hrfWE— よもつひらさか (@yomo2_hirasaka) August 28, 2020
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興味があったホラー映画のDVDが発売された。初回特典として、未公開のメイキング映像付きというので早速注文。届いた物を見終わったあとお楽しみの特典画像を見る。リアルな殺戮シーン。主人公が本編と違う。振り向いた血まみれの顔。
え?俺?
突然家のチャイムが鳴った。警官?嘘だろ?
#呟怖興味があったホラー映画のDVDが発売された。初回特典として、未公開のメイキング映像付きというので早速注文。届いた物を見終わったあとお楽しみの特典画像を見る。リアルな殺戮シーン。主人公が本編と違う。振り向いた血まみれの顔。
え?俺?
突然家のチャイムが鳴った。警官?嘘だろ?
#呟怖 https://t.co/4gQc6i8ft4— よもつひらさか (@yomo2_hirasaka) August 15, 2020
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三秒後の未来が見える能力なんて、今まで何も役に立つことがなかったが、初めてこの能力が役に立つ。
私に嫌がらせばかりするお局様と取引先に行くことになった。突然、看板が落ちてくるビジョンが見え私は彼女の名を大声で呼んだ。
立ち止まった彼女を看板が直撃した。
ちょうど三秒後だ。
#呟怖三秒後の未来が見える能力なんて、今まで何も役に立つことがなかったが、初めてこの能力が役に立つ。
私に嫌がらせばかりするお局様と取引先に行くことになった。突然、看板が落ちてくるビジョンが見え私は彼女の名を大声で呼んだ。
立ち止まった彼女を看板が直撃した。
ちょうど三秒後だ。
#呟怖 https://t.co/MeXbxyTbmi— よもつひらさか (@yomo2_hirasaka) August 12, 2020
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#呟怖
「山の中でずっと俯いたままの人がいたら、近寄らずすぐ離れなさい。呼ばれるから」
そう言い含められながら育ちはしたものの、長くその意味を理解してはいなかった。
先日祖母が山中で首を括った。幹からぶら下がり、ぐったりと俯いたまま、発見者である私がいるこちらをずっと睨めつけていた。 -
#呟怖
「貴方にうつしたくないから」
そう言って、入院の翌日から、
彼女はガラス越しの部屋で面会
するようになった。「早く治療薬が出来るといいね」
「治ったら、一緒に行きたい所が
あるの」主人を失った集中治療室では、
深夜に、そんな囁き合いが聞こえる
という。 -
#呟怖 椿の花が落ちるは人の首が落ちるに似て縁起が悪いと申します。旦那様の首が落とされた日、庭の椿も花を落としました。遅い雪の降った日で、冤罪でございましたが、お家のため黙って腹を召されたのです。後に藩の上役が三人、首を落とされて死にましたから、まぁ道連れになさったのでしょうねぇ。
-
#呟怖
戦前の本を見ると、「昆蟲學」「病害蟲」「益蟲」など、必ず「蟲」の字が使われている。調べてみると「虫」は「き」と読む別の漢字で、「むし・チュウ」の正字が「蟲」だそうだ。ただ、もっと古い本では4つを並べた字形を見たことがある。新発見だ! と思った瞬間、防虫剤の匂いで1匹逃げた。 -
#呟怖
蔓のものを植えてはいけないと伝わっている集落があった。カボチャやキュウリ、サツマイモから観賞用のアサガオまで厳禁だったという。ところがある年、この村にも減反ノルマがやってくる。もう迷信の時代ではないと言ってサヤインゲンを植えた転作地は、夏の大雨で土砂崩れに呑まれたそうだ。 -
#呟怖 気付くと身が異様に軽かった。地を蹴れば宙を飛べるに違いない。振り返れば腹に刃を突き立て、事切れた己の姿。古寺の境内。池の畔。参詣の後、ひと息に自刃した。水無月の宵。天上の満月。死ぬには良い頃合いだった。雲間から射し込む光は彼岸への橋渡し。あの月が呼んでいるのだ、と思った。
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#呟怖
「占い師さんの言う通りにしたつもりだけど、やっぱりダメだった」
「11番『楕円』の正位置。やり方は間違ってません」
「もう諦めた方が良いのかな」
「5番『非可換』の逆位置。近くにいますね、運命の人」
「どうすればいいんだろう」
占い師は札をしまい、青年の手を取った。
「簡単ですよ」 -
#呟怖 夕暮れに一人釣り竿を投じていると、水面をついと泳いで近付くモノがいる。「鮎は良いねぇ、西瓜の匂いがする」と宣うので、魚籠から一匹掴んで放ってやった。彼奴め、それを器用に口に咥え、水中に没して二度と浮かんで来ない。鮎の釣り始めの、この川に棲むモノとの、これが毎年の習いである。
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#呟怖 稀に「理由のない自殺」をする者がいる。遺書も何もない。順風満帆な人生を送っていたのに、ある日突然、自ら死を選ぶのだ。そういう自殺者を検屍官の私は「呼ばれた人」と名付けた。何に呼ばれたのかは分からない。ただ彼らの死に顔は一様にとても安らかで、それが何だか少しだけ羨ましかった。
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#呟怖 子供の頃から夜桜が嫌いである。月下に舞う花びらが酷く忌々しい。ある満月の晩、恋人に懇願され、仕方なく夜桜見物に訪れた。彼女の首筋が桜色に染まって艶めかしい。ふいに湧き上がったのは殺意の記憶と衝動である。嗚呼、俺が恋人を縊り殺したのは、ちょうど百年前のこんな夜桜の下であった。
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あなたのいない世界
「生きていても仕方がない」
あなたの友人に聞いた時の1番最初に考えた事
またあなたに会えることだけ考えて足を踏み出す
意識の無くなる前に聞こえたあなたの声
「だから後追いするって言っただろ?俺の勝ちな」
って言葉呪う事しかできない
私のいない世界#呟怖
-
#呟怖
「ねぇ、ドッペルゲンガーって知ってる?」「聞いたことはあるよ。世界のどこかに自分とそっくりの人がいて、見たら死ぬとかって」
「そう。だから今日、
連れてきたわ。どうぞ、入って」 -
#呟怖
「ただいま」
「どうしたの。そんなにずぶ濡れで」
「夕立に遭ったんだ。
もう止んだけど」「ただいま」
「どうしたの。そんなにずぶ濡れで」
「池に落ちたんだ。
浅かったけど」「ただいま」
「どうしたの。そんなにずぶ濡れで」
「返り血を浴びたんだ。
すぐ死んだけど」 -
「あ、洋子じゃね?」一緒に歩いていた友人が、先を歩く女性に走り寄って声を掛けた。一言二言話しただけで逃げるように帰ってくる。「おい、人違いだったのかよ?」と笑うと真っ青な顔をして首を横に振った。
「いや、洋子じゃなかったけど……。」
ぽつりと呟いた。
「人でもなかった……」
#呟怖 -
#呟怖
六角形の凧に似た鳥が現れた。瑞祥か、凶兆か。
無人の帆船がお台場の岸に乗り上げた。動かない。しんとした腐臭がある。
空から人の歯が降る。時々下顎全体の骨がぼとりと落ちてくる。
人の脳に謎のプログラムが走り、言語の体系が書き換えられる。私が貴方と同義になり三人称が消えた。 -
「声かけ」
不審者を近づけさせない警戒行為。
朝、夕方と関わらず、飛び交う声
そんな声の中、1人が
こちらを見て何かを言っている。
距離が、次第に近づいてきて
声をかけられた。
同じように返答すると
「ようやく、答えてくれた」
翌朝、身元不明の変死体が発見された
#呟怖 -
#呟怖
幼い頃から母に、屋根裏部屋には入っちゃ駄目よ、と言われ続けてきた。そして中学の夏休み、母の言い付けを破って、屋根裏部屋に入ってみたが、特に何も無い。ただ、部屋の真ん中に小さな箱が置いてあった。俺はその小箱を開いた。
中には、結婚指輪が嵌められたままの乾涸びた薬指が入っていた -
#呟怖 #実話
昔通っていた女子校の話。
ある日、教師が就職コースの生徒を集めて言った。
「我が校の生徒が車に引きずり込まれそうになったが抵抗して事なきを得た。しかし、彼女はその後面接を優先した。事後報告を受け犯人を逮捕。車には縄とガムテープ」
「あのな、先ず教師と警察に連絡してくれ」 -
#呟怖
#実話
亡父の葬式の帰り道、追突事故に巻き込まれてしまったのだが無事でアレは父親の遺影を抱いていたから無事だったのか呼ばれそうになったけど失敗に終わったのかどっちなのかと時折ふと考える。 -
#呟怖
耳元で囁く声がしていた。何年前からだろう?
3歳位の女の子が、『半分だよー』と言う。
車を買って1年半。『半分だよー』
今度は車か。まぁ3年目で車検だからと思い直した。
車検の寸前、事故で廃車になった。
またか。
で先日誕生日に『半分だよー』
いや俺まだ22なんだけど!! -
#呟怖
「ある朝の出来事」出社すると、机に白い花が
飾られていた。
「おはよう!」
声を掛けても、誰もこちらを
見ない。
これは、昨日の旅行をパスした
仕返しか?「知らんのか?
バスが崖から落ちて全員死亡だ。
君以外はな。」
隣の課長に肩を叩かれた途端、
皆の姿がすうっと消えた。 -
『花壇』
四季折々の花は、どれも好きだ
だが、1つだけ
好きになれない花がある。
その花は、中心部分が黒く滲んで
人の顔みたいな形をしている
春になると、その花が花壇に並ぶ
こちらを見て、誘い込もうとする
人の首に見えてしまう。
「こっちに、おいで」
#呟怖 -
#呟怖
『お迎え』
仕事で、いつもより
お迎えが、遅くなってしまった
他の子が帰る中、砂場にいた。
遊びに夢中になっているのか
近づいても、気づかない
後ろから、抱きしめると
「おそいよー」と、後ろから
我が子の駆け寄る声
今、抱きしめる子は
虚ろな笑みで、振り返った -
#呟怖
『消失』
多忙な日々に、嫌な人付き合い
こんな人生を送るなら
「何もかも、いらない」
そう言った瞬間
仕事、家族、恋人、財産
そして、自分の存在、体さえも
全て、無くなっていた
あれ?自分は、一体、誰だ?
思い出せない -
この五月蝿い灰色の空が乙女色に染まるほど昔は朱鷺という鳥がが飛んでいたんだってね。
なので朱鷺色の空なんて表現もあったんだってさ。彼はそう言うと蝿を払いドアを開け
ガスマスクを外した。わたしもガスマスクを外すと彼に聞いた
「とりって何?」
#呟怖
お題 乙女色
-
#呟怖
この実は人の味がすると言われているんじゃ。
お爺さんからそう言われ息子がその実を受け取った。
文字通り手も口の周りも柘榴色に染め、種をプププっと出し、ニカッと笑うその姿はあたかも人を喰った様だ。ホントだ人の味だ。
息子よ爺さんの前でやめてくれ。
あぁ娘なら良かったのに
お題 柘榴色
-
#呟怖
『憧れ』
綺麗な服や、ドレスを着飾る人形
「お人形が、羨ましいな」
人形を撫でていると、急に
目眩がした
気がつくと、全てが大きく見えた
すると、部屋の扉が開き
「人形ぐらい、片付けてよね」
そう言って、箱の中へ
違う、人形じゃない!
お願い!ここから、出して! -
妹の大事にしている秘密の宝物。トランプの箱より少し大きい箱の中はきっと拾った石ころか蝶の死骸だろうけど、頑固に見せてくれないから内緒で開けてみた。
缶の底に敷き詰められた綿の上に、ピンクのリボンで手を結わえられた制服の男の子と女の子が眠っている。薔薇色の頬。小さな寝息。
#呟怖 -
「さ、着いた」
「はいよ」
一人でも車を停めたときに呟いてしまう。病気の母を送り迎えしたときの名残だ。
時折こうしてはっきりと返事を聞くことがある。
言ってはいけないと思いつつ、言わなければ二度と聞くことができないとわかりやめられない。
私の言葉に必ず応えくれた母。
命日が近い。
#呟怖 -
今日は和服の持ち込みがあった。中年の割と綺麗な女性。年齢と持ってきた品物の不釣り合いなところが事情を感じさせる。
引き取りの書類に必要事項の記入を促すが応じず、声高に中味の説明をしながら包みを開けると着物は燃えたのか煤けてぼろぼろで、ぎくりと女を見ると顔が老婆だった。
#呟怖 -
#呟怖
膝枕はすばらしい
人の肌と肌が触れ合っていると
だんだん同じ温度になってくるなんだか相手と気持ちまで一体になった気がして
いい感じの安心感を味わえる・・・そろそろ2日目か
新しいのを用意するか
出かけよう若さと鮮度が大事だからな
-
#呟怖
#怪文回文
村で色褪せた数枚の木札と死体が見つかった。暴かれた過去。
ソレが僕の首を絞める。
【タましいの回帰 敷居 かの意思また】
【ケい笛吹きて行け】
【ツき二つ 村絡む蔦 不吉】
【イろのない木の奇異な呪い】
【ミがかぬ鏡】鏡に二つの月が映る夜、僕が手に掛けた君。
#折返し↑ -
#呟怖
加工する前と後の写真を校長に渡した。この学校では集合写真は毎年同じ場所で撮る。桜の古木の下、子供達と共に花も幹も撮るが加工して幹は消す。
「子供達が見たら騒ぎますからね」
写っているのは幹ではなく一人の女性。
「創立からずっと見守ってくれてるんです」
校長はそっと写真を撫でた。 -
#呟怖
初めて見たのはマンションのエントランスでね、次の日はエレベーターホール、その次はエレベーター前にいてたの。
昨日私が帰ってきた時はお隣さんの部屋の前にいたわ。
今日?うん、今帰ってきたとこなんだけどね。
彼女、その部屋のドアに顔をめり込ませてたわ。
さっさと入ればいいのにね。 -
#呟怖
僕の服や靴は僕が生まれる前に死んだ兄の物なのだが、もしかしたら僕の体と魂も兄のお下がりなのかもしれないねと話すと母はいつも僕から目を逸らす。
-
#呟怖
夫を刺した時からこの包丁で切るとどんな食材も悲鳴を上げる
-
#呟怖
クーラーボックスを開けるとたくさんの烏賊が入っていた。よく釣れる所を見つけたと笑いながら次々と捌いていく夫の手元を見て私は目眩を覚えた。人間のように赤い血、人間のような目に見えるのは私だけなのかと。あの海に、あの場所に沈めたあの男とよく似た眼差しで烏賊が私を見つめている。
-
#呟怖
男はずらりと並べた紙の筒を端から手にしては筒の中を覗きこむ。手にした筒を忌々しげに破り捨て、また次の筒を手にする。曰く、その筒の向こうに見える風景が、覗きこんだ者の魂が死後に訪う場所だという。どれを見ても地獄絵図が見えるんだ。男は筒を破り捨て、また新しい筒に手を伸べた。 -
【エゴサーチ】
朝起きてTwitterでエゴサする。悪口
私の悪口が書いてある。
悪口が書いてある。
悪口が書いてある。
悪口が書いてある。
悪口が書いてある。
悪口が書いてある。
悪口が書いてある。
悪口が……。
悪口。……呪ってやる。
-
「病院へはどこで降りれば?」
隣に座った老婦人がおずおずと訊ねてきた。
「二つ先ですよ」
すると老婦人は、膝の鞄に反芻して話しかけた。
「何が入っているんですか?」
「ひと月前から主人が動かなくなりまして。今朝、頭が取れてしまいましてね。どうすればいいかご相談に連れてきました」
#呟怖 -
夜空を見上げる。美しい流れ星が尾を引いて彩りを添える。
『何を願おうかな?』
SNSへ自撮りを投稿した次の瞬間から、怒涛のリプライ。
『逃げろ!今すぐ!』
『隕石が落ちるぞ!』数十分後。
街は消滅した。その実況は念願のバズとなり、100万いいねを超えた。
#呟怖
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「時刻表をよく見るのよ。時刻表にないバスが来ても、絶対に乗っては駄目だからね」
バス通学を始めてから、母が怖い顔で言い続ける。意味が分からなかったけど、いつものバスに乗り遅れた今日、初めて分かった。
焼け爛れたこのバスにもし乗ってしまったら、どこに連れて行かれるんだろう?#呟怖
-
昔の人は残酷で、罪人を案山子に見立てて田んぼの中に立てる、なんて刑もあったらしい。鴉に目玉を啄かれ、蟲に体を喰われ、罪人は呪詛を吐いて狂死していく。
しかし、中には無口な罪人もいたようで、村人に忘れ去られる事もあった。子供が見上げる。
気付いたのか、私が生きている事に。#呟怖
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窓の隙間から、庭の南瓜をずっと見ていた。あれが大きくなれば、魔法使いが馬車にして、私をここから連れ出してくれる。
足音がした。私は鎖を引きずって部屋の隅に縮こまる。
「ママ」
やって来た女は立派な南瓜を手にしていた。
「夕飯は南瓜よ」
悦に入った笑みは、私を絶望に突き落とした。#呟怖
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#呟怖
昔は外部からの呪詛や禍を村の中に入れないようにする為、村の入り口に贄を住まわせてその者に禍を負わせるようにしたのだという。
文献で読んだ事がある話を思い出しながら、夫と話す不動産屋を見る。川沿いの建売住宅。この物件は都会から越してきた方にお勧めですよ。不動産屋は笑っていた。 -
狐の童が赤茄子片手に、ひょいと山へ逃げうせる。ひねものじゃ、食わせてやろうと爺さまがニヤリと歯の無い口で嗤うてゐた。なにか考えがあるようだが、自分には計り知れない。翌朝、畑の赤茄子が全て枯れていた。傍らには、狐の骸がひとつ、ふたつ。
#呟怖 -
ああ寒い、坊やちょっと頼まれてくれないかい。あそこの薬屋で、カイロを買ってきて欲しいのさ。なあに、お金もお駄賃もちゃんとあるんだよ。なに?カイロを握っても、いくら貼っても無駄だって?骨しかない身じゃ、金の無駄だということかい。ああそうか。これは一本取られたねえ。 #呟怖
-
#呟怖
冗談のつもりだったと零す彼にお茶を出し促すと百夜通ってヤらせろって言ったら怒って諦めると思ったのにあの女実行しやがって途中で事故に遭ってそれでも通ってくるんだよ事故に遭った姿のままでと譫言の様に繰り返すその肩には凄惨な姿の女が凭れもう離れないと呟いている。
1百夜 -
【病院の噂】
「ねぇ、この病院出るんだってよ」
「えー、うそお」
「ホンと。ほら、1階にある売店の前の自販機」
「うんうん」
「夜中にあの前で体育座りした男の子が見えたり消えたりするんだって!」
「なにそれこわい」と、言うような会話が、誰もいない階段の踊り場から聞こえたりする。
#呟怖 -
名声を得て、人気を博するほど、ある女優は「虚無が自分を狙っている」と怯え、闇を恐れているそうだ。あいつはいじめっこで、散々ひどいことしてきたからねえ、と闇に潜む死神が嗤う。黒い法衣の裾を掴むは、かつて女が追い詰め、命を奪った少女であった。もうじき、もうじき。少女が謳う。 #呟怖
-
金木犀が咲いているよ、いいにおいねえ。まだ赤ん坊の孫娘が、はっきりとした口調で言うとベビーカーから抜け出して、スタスタ歩いて行ってしまった。気付いたら病院にいて、息子の嫁が泣いている。息子は私を責めている。あれからもはや十五年、孫娘は相変わらず、行方知れずになったまま。 #呟怖
-
なんで笑っているの、ずるい。なんでチヤホヤされているの、ずるい。なんで有名になっているの、ずるい。テレビを見ながら母がぶつぶつ、譫言みたいに繰り返す。その度に飯から蛆がわき、惣菜から饐えたにおいが漂う。それらを貪り食う母の姿が嫌で、外に出た。見上げた月は綺麗だった。 #呟怖
-
【ベットの上で】
看護師のBさん。
夜中に病室の夜廻り中。
咳き込む声がした。
とても苦しそうなので、患者を探して廻ると、咳は誰もいないはずの病室からする。
迷った患者が発作を起こし、動けなくなっているのかも?
あわてて部屋に入ると、
咳き込んでいたのは。ベットの上の枕だった。
#呟怖 -
花屋敷と呼ばれる廃屋があった。
誰も住んでいないのに四季ごとに美しい花を咲かせる。誰かがこっそりと世話をしているのだろうか。
真夜中に家を覗く。柔らかな月光に照らされた窓に老婆が映っていた。
会釈をされた。慌てて返す。頭を上げると、窓にはヒラヒラと散る桜の花影が映されていた。
#呟怖 -
僕が所属する文芸サークルで結婚した男女がいた。
女性宛に複数のアンチが執拗に送る匿名メールから、男性が守り続けたのが、二人が深い仲になった切欠。
アンチの正体は文芸サークルのメンバー全員。旦那に金で雇われて、皆で頑張ったよ。
あの夫婦は、いわば僕達の“合作”なんだ。誇らしいよ。
#呟怖 -
一代で成り上がった男がいた。
古い日本家屋に住み始めてから裕福になった。世間は「あの家には座敷童がいる」と噂した。
男の死後、屋根裏に置かれた箱の中から子供の骨が発見された。
「この子は誰?」
遺族が秘密裏に調べると三十年前に失踪した子だと分かった。男が富を築いたのも三十年前。
#呟怖 -
孫娘は緊張しやすい質で不登校だった。
見かねた祖母が助言した。
「いいかい、人を野菜と思えば気が楽になる」
通学を再開した孫娘に友人が出来た。
「お友達を持ってきたわ」
孫娘の両腕の中には、少女の頭。
「今日はスープよ」
まな板の上に置き、切る。
まるで、カボチャを扱う手つき。
#呟怖 -
学校で彼岸花の球根を貰った。
持ち帰るも、親に「縁起が悪い」と家で育てるのを断られた。他の人に譲ろうとしたが、皆、気味悪がって断った。
困り果て、山麓にあるお地蔵様に供えた。秋、お地蔵様の隣に彼岸花が咲いた。蝋燭の火のように赤く咲き、少しずつ白色に変わり、やがて静かに散った。
#呟怖 -
#呟怖
高校生の時、部活が終わり教室に戻ると、毎日のように歌声が聞こえてきた。澄んだ伸びのある安定した歌声。オーディションのために遅くまで練習していた女の子の歌声。こっそり聞いていた。
卒業し、10歳下の妹が同じ高校に入学。学校から帰った妹がその歌を歌う…いつも聞こえてくる歌だと… -
#呟怖
今時の化粧品なら肌トラブルだって上手く隠せます。
そればかりか誰でも簡単に若返りメイクが出来ます。
お金さえあれば…でもご安心下さいませ。
私共のセレモニーホールでは自殺、他殺、事故死に至るまで、ほぼ完璧にお客様のご希望にあった…死化粧をお約束致します。
安心の低価格で… -
#呟怖
横断歩道は全国共通のものだが、必ずしも安全というわけではない。横断歩道での事故も多い。
ある心理学者が、白線をバーコードに見立てて、ドライバーに心理的な信号を送る実験をした。
するとドライバーも車を止めるが、横断者も足を止めて渡れない。
逆の場合では、車も横断者も突進した。 -
#呟怖
友人達と廃村に行くと、知らないおじいさんがいて、近くの村の方だという。案内してくれると言うので、お願いしたら
「ここは佐藤さん、台所で死んだ。竹田さんは…」
と詳しく説明してくれた。
「凄い詳しいですね」というと
「当たり前だぁ、皆俺が殺してやったから…」
一斉に逃げ出した。 -
#呟怖
職場の部下のA子が可愛らしく
「ご飯おごって下さい」
と言うので、下心ありありで連れて行った。
「とてもお腹が空いてるんです」
と言われて、散々おごらされたのち何とかホテルにチェックイン「まだお腹が空いてるんです」
と言ってA子が襲いかかってきた。喜んだ途端に…腕を喰われた
-
#呟怖
少女は笑顔で後1本と言うと、
男は嬉し泣きして指を差し出した。 -
#呟怖
階段を降りると、あなたは通信機のある部屋に着いた。そこでは、1つだけ願いを叶えてもらうことができる。脱出も可能、それ以外も可能だ。あなたは、通信機の前に立つと、生気のない目で、静かにこう言った。
「堕りたい」と。
あなたは、再び階段を下りて行く。終わることのない階段を…。 -
#呟怖
薄暗い部屋で、少女は拘束された男の口から自分の口を離した。男は躊躇なく、口移しされた「それ」を咀嚼した。舌に絡まる脚、口蓋に吸い付く翅、甲高い鳴き声が喉の奥に消えていく。少女は薄目の三白眼で満足そうに微笑み、次の虫を自らの口に含んだ。男は歓びに震え、雛鳥の如く口を開けた。 -
【ずっと】
入院先で、かいがいしく世話を焼く看護士さんがいた。
気さくで、笑顔が綺麗な女性。
ある日、お世辞で、
「ずっとここにいたいなあ」
と、言ってみた。
途端。
彼女から笑顔が消え、焦点の定まらない虚ろな目をした顔を私に向けて呟いた。
「だめ……だめ・ここにいたら……だめ」
#呟怖 -
〈隣ノ次元、移レマス〉と刻まれた指輪。老婆からバイクで窃盗した鞄にあったそれを、私は悪事を働く度にはめた。
別次元で私を知る者はいない。ランダムに性別や年齢が変わるからだ。次元を移り、カーブミラーに映る自分を見て愕然とした。
ーあの時の老婆!
後ろからバイクの音が迫ってきた。#呟怖 -
冷房の効いた本屋にいると、熱気に襲われた。
見ると、自動ドアが開きっぱなし。
外は炎天下のアスファルトがあるだけで、誰もいない。「あー!もう!」
店員が白い粉が入った袋を持ってくると、手慣れた様子で入り口に撒きつける。
「そこに立たないで頂けます?!」
ドアが静かに閉まった。#呟怖 -
先輩から貰う画像はいつもサイズがおかしい。
「俺が撮ると、必ず心霊写真になんねん」
霊はカットするらしい。
「見てて」
念願の新車を背に自撮りする。
「あ…アカン」
青ざめて、首をさすっている。
写真は見せて貰えなかった。後日、先輩が亡くなった。
シートベルトで首を吊ったという。#呟怖 -
〈モゴモゴ…モゴ…〉
こもった声の校内放送が終わった。
ざわつく昼休みの教室。
友達が急に席を立つ。
「どこ行くの?」
「どこって…呼ばれたから」
彼には
〈2年3組の橋本翔太さん、屋上まで来て下さい〉
とはっきり聞こえたらしい。この学校では2年連続で、飛び降り自殺が発生している。#呟怖
-
「うちで自殺しないでくれます?!」
アパートの廊下で大家に怒鳴られた。
「私は、視・え・る・の!」
恐怖で息を飲む。
心当たりがあった。
亡くなった祖母から最期に言われた言葉は〈あんたは29で死ぬ〉だった。退居すると、気になっていた肩こりや頭痛が消えた。
明日、三十路を迎える。#呟怖 -
「ぬっぺっぽうの肉が手に入ってね。どうだい?食えば百戦錬磨の勇士の如き力が手に入るらしい」
訝しんだが、力が手に入るならと食べてみた。
翌日、力試しに近所の腕自慢に喧嘩を売ると、効果覿面。その男を引っ繰り返してやった。
喜んで報せると、彼は笑った。
「あれは只の人の肉だよ」
#呟怖 -
神隠しに遭った弟が奇跡的に帰って来た。
でも僕は“其れ”が弟ではないと直ぐに分かった。
僕達は親でも見分けが付かない程瓜二つの双子だ。ただ弟の額には黒子があり此れが僕達の唯一の違いだった。
帰って来た其れの額に黒子は無く--そして。
「あれ?兄さんって額に黒子があるんだね」
#呟怖 -
とある家が火事で焼け落ちた。住んでいた一家は皆助からず、誰もがその悲劇に閉口したが、驚く事に地下室から死んだ筈のその一家が出て来た。彼等曰く「火事で死んだのは私達の偽物。奴等は本物の私達を地下室へと幽閉していたのだ」と。しかし我々にはどちらが『本物』なのか確かめる術が無い。
#呟怖 -
この池の近くの村では水神様を慰める為にと、若い娘を池に沈め贄として捧げていた。
しかし翌年の梅雨、池の水が溢れ返り村は水底に沈んだ。
「贄を捧げていたのに何故」ある村人は自らを呑み込む濁流の中に、猛り狂う汚濁を引き連れ暴れ回る、贄にされた娘達の人魚の如き姿と鬼の形相を見た。
#呟怖 -
あの人は藤の花が好きだった。
藤紫色の着物が良く似合う、穏やかで優しい人だった。
なので死装束も藤紫色にしてもらった。「似合っている」と参列者達は皆、涙していた。
春。咲き誇る藤棚の下に佇むと、蜜を集める蜂の羽音に混じり、あの人の声が聞こえる。
「どうして私を殺したの?」
と。
#呟怖 -
子供の頃、両親が外国製のドールハウスを買ってくれた。
複雑で荘厳な西洋建築の屋敷の中に、息を呑むほど美しく精巧な内装と調度品が設えられていて、何時間でも飽きずに眺めていられた。
そして何より、愛くるしくも高貴な人形の一家。でも
奥に
目が
今日も窓から誰かが私を覗いている。
#呟怖 2020年1月14日 21:55 -
#呟怖
離婚届に署名をし、後は判子を押すだけになり元夫になる予定の男の顔を伺うと目に喜びの色が浮かび隠し通したつもりの愛人とすぐ再婚するのだなと察した私は無言で熱した鉄槌を取り出すと思い切りよく振り下ろし綺麗に押された印と割れた額に満足し次は泥棒猫の元へと向かう。
#一行怪談 -
雨が降ると大抵は学校を休んだ。
部屋の窓から庭の濡れそぼつ草花を眺めて、いつまでも飽きなかった。
雨に打たれる植物は哀しげで、同時にどこか生命としての暗い本性を露わにしてもいるようで、ひどく心を揺さぶった。
その陰にいつも潜んでいた。
かつてママと呼んだ女が。蛇。あれは蛇だ。
#呟怖 2020年1月20日 19:27 -
人の顔が見えなくなった。他人の顔は、全て真っ白だ。
夫は下品な大口、娘は不愉快な単眼に見える。私は、私は──狂って、無いわ。新しい紙袋を姉は喜んだ。
病院のベッドの上、紙袋を被った姉は僕を夫と、片目のぬいぐるみを娘と呼ぶ。
姉は生きる。二人の血で汚れた手をじっと見つめ乍ら。
#呟怖 -
『この先止まれ』と書かれた真新しい張り紙が視界に入った。
「この先は──」
確か、朽ちた家が一軒あるのみだった。
恐怖で胃が逆流するが、好奇心に負け歩みを進める。不意にゾワリと肌が粟立つ。──この先、泊ま……れよ、絶対。
と耳元で囁かれた。
もう帰れない……と、僕は確信した。
#呟怖 -
【用達】
深夜の病院。ナースステーションで独り作業をしていると。
廊下に患者のAさんが見えた。
ふと、思い出した。
退院間近だったAさんは一昨日、突然亡くなっていた。
「用達に出てましたが、帰って来ました」
そう言って病室に入って行く。
帰って来たAさんが戻る身体はもう。
……ない。
#呟怖 -
舞台にて。
彼女は稀代の名女優。その演技力と美貌に劇団員の誰もが尊敬と羨望の感情を抱く。
盲目の踊り子を演じる彼女が、舞台の袖から登場した
皆が一斉に手を叩く。舞台上での立ち位置を、拍手の音で彼女に知らせるために。
もう一歩、前へ。あと一歩。
軽やかなステップで、奈落に落ちろ。
#呟怖 -
「彼女には親子丼、俺はこの特製親子リゾットをください」
「お客さん、運がいいですね。食材の入手が難しくて、親子リゾットは作れない日もあるんですよ」
運ばれてきたリゾットは淡白なミルク味だった。
「これ牛乳じゃないよね、羊の乳とラム肉かな?」
「いいえ、母乳と新鮮な人肉です」
#呟怖 -
「生活と趣味で2部屋は欲しい。あと防音がしっかりしてる物件を」
不動産屋で男は希望を告げた。
「防音はピアノやギター等の楽器ですか」
「いや、ペットのなき声がうるさくて」
「この物件はペット禁止なんですよ」
「首輪してても駄目ですか」
「犬猫は禁止です」
「人間の女の子なんだが」
#呟怖 -
真夜中の峠の曲がりくねった暗い道。制限速度を超えて車を走らせる俺の目の前に、赤信号が現れた。こんな山道に赤信号か。止まって待つが、一向に青にならない。
ええい、いいだろう。どうせ他に車はいないんだし。
赤信号を無視してアクセルを踏み込むと、車は真っ逆さまに奈落の底へと落ちた。
#呟怖 -
生きるのが辛くなったら、この踏切で振り向いてごらんなさい。亡くなった母の遺言だった。
今の俺は無職で、友達からは裏切られ、もう生きる希望がない。
踏切の真ん中で俺は後ろを振り向いた。そこに見えたのは懐かしい母の笑顔。
「母さん!」
そう叫んだ時、特急列車が俺の体を跳ね飛ばした。
#呟怖 -
強化ガラスの向こうで弟が電気椅子に座っている。一家四人を惨殺した凶悪犯。ビリーは僕に気づくと笑みを浮かべ何か呟いた。
魂が凍りついた。
死の間際、ビリーが口にしたのは、僕ら兄弟が父から惨い折檻を受けた夜、震える弟を抱き締めながら僕が必ず囁いていた言葉だった。“全て悪い夢だよ”
#呟怖 2020年5月26日 23:17 -
この部屋で焼身自殺があったらしい。ためしにドアノブを捻るがとても重い。何度か捻ると急に開いた。
部屋はドアの手前まで真っ黒に焼けており、焦げ臭い。
そして、内側のドアノブには真っ黒な手形がくっきりと残っていた。
内側から押さえていたのは本人だったのだろうか。
#毎日
#呟怖 -
底の見えない飲み物を飲むとき、必ずスプーンで底をさらってみる。
何かが在るかもしれないし、居るかもしれない。それが嫌でスプーンが手放せないのだ。
キミはよく、そのまま飲めるね。
例えばミルクティーの底に目があったり、虫が居たり、蛙のタマゴがあったりとか……想像しないの?#呟怖
-
空から女子高生が降ってきて、目の前のアスファルトを汚した。
飛び降りか。朝っぱらから嫌な気持ちにさせるんじゃねえよ。
ため息をひとつ。どのぐらいの高さから落ちたのか見てやろうと見上げた。
飛び降りるほど高い建物なんか一つもなかった。#呟怖
-
普段の恋人の生活が気になるので、盗聴器を恋人がいない間に仕掛けたが、ノイズまみれで何も聞けなかった。
どうやら別の盗聴器と干渉しているようだ。恐れていたことは既に起きていた。
大丈夫、必ず僕が守る。まだ言葉を交わしたことはないし、君はきっと気づかないだろうけれど。#毎日
#呟怖 -
先日助けた蜘蛛が恩返しにきた。
蜘蛛と云えば美女の化身であることは有名だが、どうやら助けたのは雄の蜘蛛だったようだ。
全裸のオッサンが天井を這ってきたので、卒倒した。目を覚ますと、オッサンは申し訳なさそうに正座していた。
よく見たら腕が6本あった。
やはり卒倒した。#呟怖
-
先日亡くなった友人からLINEが届く夢を見た。
位置情報と「ここに居る」という一文が。
目が覚めて慌てて確認すると亡くなった後に最後に送ったメッセージに既読が付いている。
友人のスマホは彼と共にまだ海の底のはず。
仄暗い海の底から彼は何を思うのか。#呟怖
-
仲間と心霊スポットへ順番に1人ずつ行く事に。
1人目が行き数分後帰ってきた。
そいつは顔が真っ青で何があったか聞いても答えてくれず怖くなり帰ることにした。後日その場所でそいつの死体が見つかった。
死亡日時はそいつが帰ってきた時間と同時刻だったらしい。
#呟怖
-
私は水族館が好きだ。
巨大水槽の前で優雅に泳ぐ魚達を一日中見ていられる。丁度餌やりショーの時間で飼育員が中に入り餌やりをしていた。
突如サメが飼育員に噛み付く。
悲鳴と逃げ惑う他の客を後目に私は血に染る水槽に向かいカメラのシャッターを切った。
#呟怖
-
雨の日に出先で少女を見た。
少女は傘をさし水溜まりで遊びながら「あめふり」の歌を口ずさんでいた。
そこに車が近づくが少女は気付いていない。
「危ない!」そう思い目を伏せる。
しかし車が通り過ぎた後に少女の姿はなく雨音だけが響き渡っていた。
#呟怖
-
ある日の仕事の帰り道、妹は何者かに刺し殺された。
数日経ち、私は毎晩同じ夢を見るようになる。
最初はぼやけていたが徐々に夢は鮮明になり妹が殺された時の状況が夢となっていることがわかった。
犯人は妹の上司だった。
私は上司を呼び出し同じように刺し殺した。
#呟怖
-
#呟怖
寒いね。でも繋いだ手が温かいから平気「行かなきゃ」
え、どこに?
何でもない路地で、突然変なこと言い出す彼。最初は笑っていたけれど「呼ばれてる、呼ばれているんだ」
手を引きその先に進もうとする。すごい力で
いや!
私は思わず手を振り払った
振り向いたあの顔が、忘れられない -
#一行怪談
#あなたを殺したのはだれ
#呟怖
私が昨日死んだのは、爛々と光り血走る瞳が首をきつく締め付けるので、私は今日死にましたが、土くれかけられて息もできずに安心したあなたに見惚れていたから、きっとこれから私はあなたに忘れさられて死ぬのでしょう -
#呟怖
ベランダの手すりに、それを押し上げるまでが大変でした
でもあとはトンと押すだけで、それはグニャリと落ちていく。直接見るのは怖いから、目を瞑って3階分の落下時間を数えます
ぐしゃりと潰れる音がすれば、それは私の不幸が潰れた音。やっぱり音まで、醜いものね -
#呟怖
落ちる。どこからともなく落ちたそれは、地響きとともに盛大な音を立てて弾けた
およそ60kgの水風船。飛沫とともに、辺り一面に撒き散らかしたのは匂い。クラクラするような鉄と脂の匂い。その人の人生を内包した匂い
人々は何思うものか、恍惚に立ち尽くすのみ -
#呟怖
独りで帰る通学路なんて嫌いだ。だけど今日の僕は絶好調。何でもできるし何でも叶う。だって繋いだこの手を離さないし、家族は絶対僕が守るから。
ひたひたひたとついてくる足音。今日の僕は絶好調。
だけどあれ、弟なんて、いつ生まれたんだっけ?
振り返り見ればそこには -
#呟怖
村八分を受けると、火事の時か葬式の時しか相手にされないと、一般的に言われる。あまり知られてないが、村落によっては、食糧に選ばれた時も含む、村七部の場所が、今もどこかにあると言う。 -
#呟怖
真夜中過ぎの友人宅で、霊感について話した時のこと。私「生まれつきないよ」
友人「…1つ訊きたい。お前ここに来る前に何人すれ違った?」
私「えっ、大体20人位…」奇妙なことに気がついた。この時間帯の住宅街にしては多すぎる。何より、全員歩き方が、全く同じだったことを思い出した。
-
友人の墓に参ると、先に手を合わせている女がいた。
白い人だな。そう思った。女は生前の友人と交際していたという。
なぜ突然自殺したのか、まるで判らなくて。
女は唇を噛んだ。
白い人だな。 また思った。今、屋上から飛び降りる間際にも、思い返していたのは女のあの白さだった。
#呟怖 2020年10月15日 0:02 -
「……標本箱の骸は、赤く濡れていた」
友人の語り終えた怪談に、心底慄いた。
「血も凍るね、君の話は」
「君の話の方が怖いよ。先刻から震えが止まらない」
「僕も……」今宵、闇咲坂の真上のこの四阿で、顔の思い出せない誰かを待つ私たち二人が語る怪談は、際限なく恐ろしさを増してゆく。
#呟怖 2020年10月18日 22:09 -
僕の趣味は深夜のランニングだ。
人通りのない寂しい夜道を走っているといつもすごいスピードで僕を追い越していく男がいる。
黒いパーカー姿の男だ。その日も追い越されたので「足の速いやつだ」と感心していると風で男のフードが脱げた。
そいつは後ろに顔がついていた。
#呟怖 -
#呟怖
賽銭泥棒をした男が病院に運ばれた。男の精神は憔悴し、毒虫に噛まれたような跡が全身にみられた。
男の話では賽銭箱をこじ開けようとしていたら社の奥から能面顔をした大蜘蛛が現れたのだとか -
#呟怖
同僚が自殺した。俺のせいだ。
あいつは仕事ができない上、何から何まで常に苛立たせる才能があった。
だから俺がいじめ抜いてやった。やがて奴は社内で首を括った。
あれからデスクで作業中に頭上で足がぶら下がっているのが目に入る。
俺のせいだと言いたいのか、死後も俺をいらだたせるのか -
#呟怖
ある男性、歩いて帰宅中におかしなものを見た。遠くの街灯に照らされて人影が踊っている。
近づくと能面をした全身黒タイツと思しき人物が奇怪な踊りを舞っているのだった。
それを見ると言いようのない不快な気持ちになった。
これは誰かが自分にかけた「呪い」だとその時思ったのだという。 -
私は仕事の行き来にトンネルを通るのだが不気味なトンネルだ。
よくタイヤに髪の毛が巻き付いている。
取っても取っても日に日に巻き付く髪の毛の量は多くなった。
今日は髪の毛と一緒に肉片らしきものまで巻き付いていた。
タイヤから引きはがすとそれは引き延ばされた元カノだった。
#呟怖 -
ど・れ・に・し・よ・う・か・な
か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り高台にある深夜過ぎの公園で一人。缶ビール煽っていると、時間帯にそぐわない子供が眼下の住宅街を指差している。その日から毎夜見掛け、子供が指した家に決まって人死にが出る。そういう存在だろう。
ウチはまだか。#呟怖
-
もし、落としましたよ、と背後から肩を叩かれ振り返ると、片目のない男が目玉を自分に差し出している。後ずさり、首を振ると消えた。
以来何かと現れ、歯や舌、左耳、右足を差し出された。バイク事故を起こした。
左眼は潰れ歯は折れ舌は千切れ左耳も潰れ右足は飛んだ。貰っときゃ良かった。#呟怖
-
この時期の外回りは地獄だ。暑気と湿気に苛まれ、じわり滲む汗が体力を奪う。熱中症対策にマメに水分を摂るが、渇きは癒えない。
水が欲しい。
と、幼い子供にペットボトルを差し出される。誰に『どうぞ』してるの?と母親らしき声。
おじちゃんに、と子供。そうか、もう回らなくて良いのか。#呟怖
-
テストです。何に見えますか?と。
唐突に映像を見せられ、答えを促される怪異に見舞われた。出現した当初は驚きや恐怖しかなかったが人とは慣れるもの。それよりも毎夜寝入り端を狙って来る事に嫌気がさし、その日のお題にはセンシティブな女性器名を連呼してやった。以来、現れないのだが。#呟怖
-
先輩宅にて。
ノリで怪談、どこかで見たり聞いた話であっても、雰囲気が楽しい。Yesなら2回、Noなら1回。そう決めて霊に居ますか?と尋ねた途端、四方の壁からドドドドドッ…!
オノマトペで先輩が大声出す定番、ワーキャー喚く女の子達。一頻り騒いだ後の、不意の静寂。
壁から、
㌧㌧
#呟怖
-
#呟怖
某スーパーのご意見BOXに毎週のようにある店員への名ざしクレームが投函される。『◼︎◼︎さんに豚肉の上にキャベツを置かれた。チーフはどんな指導をしているのか』『無愛想。睨まれてるみたい』など。◼︎◼︎なる店員が現在も過去もその店舗で勤務した事実はなく、店長は頭を悩ませている。 -
#呟怖
西さんが三十年前に体験した話。従兄弟に教えてもらった違法な打法でパチンコ店を荒らしていた西さんが店長に見咎められた。面白い台を打たせてやるよと店長は西さんを事務所に連行した。事務所には上半身裸にむかれた従兄弟がいた。背中一面に釘が打たれていた。店長が球を流すと絶叫が響いた。 -
#呟怖
バンバン! バンバンッ! コンバンワー! 民生委員の小畑ですけどー。おばあちゃん、大丈夫かー。まだ生きとるか? なんで開けてくれへんの? 顔見せてやー。しゃーないな。また来るわー。祖母は半年前に他界した。毎月一度午後六時に訪ねてくる小畑さんも一年前に交通事故で亡くなっている。
-
#呟怖
新規の患者が、幼少の頃ある村の屋敷に半年ほど預けられておりましたと語る。その話あなたで十人目ですよ、やがて村に火を放つのでしょうと言いたくなるのを私は堪える。患者は村を探しているのだろう。地図から消えた村を。それにしてもなぜ私の患者達は私の過去を自分の体験のように語るのか。 -
#呟怖
ある日突然僕の住む街に空が落ちてきたけど街に張り巡らされた電線が防いでくれた。電線に絡め取られた空はみるみる茜に染まり今にもちぎれそう。ちぎれ落ちた茜空に結局押し潰されてしまうんだと街の誰もが覚悟した刹那電線が増殖を始め街全体を繭のように包みこんだ。この街の幼年期が終わる。 -
どこにでもある0のひとつが隣の行にいた/に恋をした。0と/は結ばれぬ定め、プログラムを書く時は乗算やそれを含む関数の前に必ずチェックを入れるのだけど、その0はどうやってか入り込んでしまう。モンテカルロの雛形を100万まわす内へ都合6回の侵入を果たされ、私はそのモデルを諦めた。
#呟怖 -
碁友のT家に行くと、いつも襖の脇に小皿に盛った削り節が置いてある。
何かのまじないめいて見えたのでそれとなく聞くと、この襖には仲良くしていた猫が取り憑いてしまっているのだという。
そんなこともあるのかねえと流し、一番打ってふと目を遣ると、襖は丸くなって眠っていた。
#呟怖 -
#呟怖
楽しくなくなった原因があの女であると思った。
車で弾き飛ばすと、鈍い動きで地面に倒れた。
やり過ぎた、そんなつもりじゃなかったの。
謝ろうと近づくと、その目に復讐の火が宿っていた。彼女の唇は助けてと震えたが、そんな気がないのは明らかだった。轟々と燃えるその目に手を伸ばす。
-
#呟怖
俺が呼んだ探偵役は小汚い白シャツと折り目の消えたスラックス、強目の癖毛、度の強い眼鏡、猫背。
指先でぱっくりと割られた死体の頭部に触れる。
「うむ」「何かわかったのか」「だいたいね」指先をハンカチで拭い、嘆息しゆっくり俺を指差した。
「犯人はお前」
俺らは腹を抱えて笑った。 -
そろそろ出生について話そうと思う。
薄明かりの中泣いている記憶だ。羊膜を舐めとる母猫のざらつく舌が初めての触覚だった。
生まれついての猫だった、俺は。他と違って
猫と同じものを食べ時にネズミを追い回した。
母猫が車に跳ね飛ばされた時は悲しかった。安心した人間の顔に殺意を覚えた。#呟怖 -
東京都のとある場所に人形供養をしている御宅があった。個人的に請け負ってくれると訳ありの人達の間で口コミが囁かれた。1999年の夏、とある依頼者が行方不明になった。夫の不倫相手から送られてきた人形を供養をしたところ、炎の中で物凄い断末魔をあげたという #実話怪談 #呟怖
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樹海に『手招きをする木』があると聞いた友人が生配信中に行方不明になった。ヤラセだろうと思っていたある日、深夜のコンビニで彼を見かけた。青白い顔をした彼は何かに引き寄せられるように車へ飛び込んだ。が、ぶつかる前にスッと消えた。彼は今も何処かで死を繰り返しているのだろうか #呟怖
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栃木県N市にある教会で白いトレーナーを着た髪の長い女の幽霊が出ると噂になった事があった。調査すべく行方不明者や殺人事件などを調べたが因果率の高そうなものはなかった。すると真夜中にインターホンが鳴る。防犯カメラを確認すると女が一言「…探さないで」そして消えた。 #呟怖
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昭和25年に建てられた廃墟で写真を撮っているとギシ…ギシ…と階段を踏みしめる音が近づいてきた。階段を覗くと女がぶらぶら揺れている。否……首を吊っているのだ。ギシギシという音は縄の締まる音だったのか、と思いシャッターを切った。以来、私の首には長い女の髪の毛が巻きついている。 #呟怖
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死にたい死にたいと言っていた弟から『友達ができました』と写真が送られてきた。其処は『見送り峠』と呼ばれている場所で、死んでしまった人間が黄泉から手を振ってくると噂されていた。「よく見ろ、…母さんじゃねぇか」映っていたのは8年前に亡くなった母だった。 #呟怖
-
ねぇ、#呟怖 って知ってる?
知らない
Twitterの文字数内で怪談を語るんだけど、お題とかあって嵌ってるんだー。
へぇ
呟怖王ってのもあって一年に1回最恐を競ってるみたい。
ふーん
私も参加してるんだ。
凄いねぇ
でもね、小耳に挟んだんだけど4番目に選ばれると……
………あれ?何だっけ -
#呟怖
夜の散歩は気持ちがいい。愛犬の歩みも絶好調。どこからか漂う甘い金木犀の香りに夢見心地だ。
ついつい香りに誘われて、いつものコースを外れて香りの元へと向かう。
ああ、良い心地だ…。ワン!
愛犬の鋭い一声で我に返る。
歩道の赤信号に目が眩み、立ち竦む。金木犀の香りはもうしない。
-
#呟怖
トイレいきたーい!!
こんな時に渋滞にハマるなんて!今日はついてない!残業だし、元カレから気持ち悪いライン来てるし!なんなのもう!やっと車進んだ。うわぁ、酷い事故ね。あら、私と同じ車ね。色まで一緒。
すごい偶然ね…。ん?突っ込んでる方の車、あれって元カレのナンバーじゃ…。
-
冬は人の姿で過ごし夏は樹木となった。
ぽっかり空いた口から幹が生え天に向かい伸びていった。
秋には葉が朱色に染まり、やがて落ちる。幹は朽ち、人である事を思い出す。深く刻まれた皺はまさしく年輪だった。
「来年は戻れないかもな」父が言った。「それは悲しい事ではないのよ」母が言った。#呟怖 -
結婚13年 子供は居ないが 2人穏やかで幸せだった…
忘れていた夢を見た。
自分の子が無残に殺されていく。私は声が出ない。
心では「貴男 誰?何故こんな事!」と叫ぶ。
振り向いた男 それは 見慣れた夫の顔。
ハッと目覚め なんで?と声が出た。
横に寝ていた夫が あーあ…言っちゃった。と低く嗤う #呟怖 -
ママぁ!見て〜!息子が長靴を踏み鳴らし アスファルト上の水溜りに飛び込む。
濡れちゃうよ〜?と声をかけるが 子供のブームは早々去らない。
何個目かの 大きな水溜りに飛び込んだ息子が 悲鳴を上げた。
何事かと覗くと 大量の長い黒髪が湧き上がってくる。
慌てて息子を抱き上げ 後退り 固まった。#呟怖 -
「あの桜の木って 男女の幽霊が出るんだって…」
それは 両親だ。桜の時期 幼い私を残し 二人だけで逝った。
私は許さない。何もかも終わらせる!
桜の木の下 狂ったように除草剤を撒き 容器を投げ捨て
ざまあみろ!と嘲笑って 環を首に通すと 踏み台を蹴った。
最期の桜吹雪が 月明かりに舞い散る。#呟怖 -
バッジを拾った。青い空と女性の手が花を持つ絵柄。
面白いので鞄に付けていたら 知らない人から
明日の夕方5時に〇に集合。と耳打ちされた。
翌日 その時刻と場所に行くと バッジと同じ画像のポスターが貼られた会場。
入ると冊子を渡された。「実験体の心得」後ろで扉が閉まり 施錠音がした。 #呟怖 -
拾ったDVDを見た。砂嵐が続くので早送りに…
画面が白く瞬き 少女の姿が。
女?どうやって撮ってるんだ?急に画面が暗くブレた後 場面は曇天の空。
何?目を凝らしモニターに顔を近づけた時 空から 嗤いながら目を見開き
急速に近づく少女が映った後 画面は割れて 赤黒く染まった。DVDは捨てた。#呟怖 -
⑤ 今日も心地よく、寝る前のネットサーフィンだ。
最近、面白いサイトを見つけて、うとうとしながらも投稿された話を、読みふけっている。“PCのアップデートが完了いたしました♪”
“シャットダウンする前にデータがインストールされます♪”パソコンの電源クリックし、
モニターには、インストールの進捗が表示される。僕もそろそろ、寝ようか。
もう睡魔が、まぶたの裏まで
来ている。
寝入り始めた夢
シャットダウン
覚えのない記憶
インストール?“ようこそ、『呟怖』の世界へ♪”
#呟怖
-
#呟怖
死んだら化けて出てやる
そう笑って約束した親友そいつが亡くなってしばらく
約束通り現れるようになった
…ただあまりにもセンスがないドアを開けたら居るはまだしも暗闇でで自分の顔を照らして立っていたり、子供騙しな事しかしない
勉強のため墓前に僕の好きなホラーのDVDを備えてやった
-
#呟怖
誤って崖から落ちてしまった私に神様が奇跡を与えてくださった
それはほんの少しだけ時を巻き戻すことの出来る力
この力を得た日から私は永遠に崖から落ち続けている
-
#呟怖
巡回時、この区間を通る時には街灯から街灯までの間を15秒以内で通り抜けること
守られなかった場合は
直ちに区画を朝日が昇るまで隔離し、隔離終了後直ちに代わりの人員を配置すること
その際、前任者の捜索は許可されない■■株式会社
安全衛生マニュアル P.38より抜粋 -
#呟怖
公園の公衆トイレ手洗い場の水が出しっぱなしになっている
親切心で水を止めるとふと背後に気配を感じた
振り返るとそこには全身が焼け爛れた男「水を下さい
喉が渇いてたまらないんです」
血を吐くような潰れた声悲鳴を上げやっとの思いで逃げ出した
それ以来、公衆トイレには近寄れない -
印刷関係の仕事をしてる人が、
主張先のホテルでいたずらに絵画の裏に自分が印刷したお札を貼ってみた。
その日の夜中、この部屋の電話からフロントに女性の声で
「閉じこめられた」と連絡があったらしい。
監禁の疑いかけられ部屋中調べられ大変だったそうだ。「自作のお札」
#呟怖
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亡くなった友人を弔うために
居酒屋で献杯をする事になった。
ただ何のお酒が好きだったか思い出せない。
仕方なくビールや焼酎など思いつく限りを注文し、置いておいた。
帰り際、靴を履こうとすると靴が水浸しになっている。
そして妙に酒臭い。
友人が呟いた。
「せや、あいつ下戸やったわ」
#呟怖 -
#呟怖
臥せってしまった妻の元へ届け物が来た
差出人は山で行方不明になった息子の名前
中身は人形、それも居なくなった時と同じ服を着させられている
酷い悪戯だ。処分しようと人形の首を掴んだその時「また棄てるんだ」
囁き声
人形の目の光が山で最後に見たあの子とそれと重なって見えた。
-
お墓参りに行った際、隣のお墓の下に敷かれた石に妙に惹かれた。
2、3個ポケットに入れて持って帰ろうとしたら、
「そんなん持って帰ったらお化け出るで。置いとき」
とおばさんに叱られたので渋々諦めた。というエピソードがある。
今考えると当時おばさんはすでに数年前に亡くなっている。#呟怖
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テレビをつけたら昔流行った映画がやっていた。
見たことあるわとぼやいてチャンネルを変えようとした所、
「ラストが違うから最後まで見てよ」と、
テレビの中の女優が話しかけてきた。そんなシーンはこの映画にはなかったはず。
特別版かと最後まで観たが、オチは前回と同じだった。
#呟怖
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エレベーターを降りた際、老夫婦の声が聞こえた。
「この階じゃないよ」「そうだったかしら」
そう言って扉の閉まる音がした。このエレベーターには自分一人で乗っていたはずだ。
引き返すと箱はこの階で停止したまま。
扉が開くも中には誰も乗っていなかった。
妙に土臭かったを覚えている。
#呟怖 -
午後から冷え込み、見送りの時間には雪が降り出していた。今年の初雪は失恋の匂いがした。
「もうたぶん会えないね」駅のホームには私達以外いない。変な気分になり唇を合わせる。
合わせた手がゆっくりと離れ、電車が離れる頃にはその体温が薄れてしまっていた。
私はそれを持ち帰る。#呟怖
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俺の女房は幽霊なんだ。
絵の修復を生業とする友人が笑った。
幽霊画を修復したら、絵の幽霊に似た女が現れ、惚れたのだと。それから音沙汰が無く、友人の家を訪ねた。
横たわる男女に目もくれず、破れた幽霊画を修復していた。「大丈夫…また直してやる…大丈夫…」
ぶぅんと蝿が飛んだ。
#呟怖
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財布を探していると、指先が温かいものに包まれた。
鞄、布団、クローゼット。
奥が見えないものに手を入れると、
何かが指を食む。
歯がない口で懸命に、
赤ん坊のように。
いつもはすぐに手を引くが、なんだか可哀相でじっとしていた。それで、気が付いたら指先の肉が無かったんです。
#呟怖
-
通販サイトで絶賛の薬を買った。
『悩みが無くなる』らしい。
藁にも縋る思いで飲んだ。
途端に気分が晴れた。
「あはは、なーんだ」
すぐにお礼のレビューを投稿して。
「悩んでたのがバカみたい」
スカーフを可愛く蝶々結びにして。
「うん、いけるいける!大丈夫!」
足元の椅子を蹴った。#呟怖
-
「すみません。鞄見ててもらえますか?」
少しだけならと承諾すると、
女性は待合室のソファにボストンバッグを置いた。
「すぐ戻ってくるからね」
ぐるるる、と喉を鳴らす音。
ペットを入れてるのか?
かわいそうに思い、少しファスナーを開けた。
黒い髪の毛と鼻筋が見えた。
そっと閉めた。#呟怖
-
「らっしゃい!!」
扉を開くと一日の疲れを癒すような暖かい光が出迎えた。
「すまんねえ、今日はもうきしめんしか無いけど!!」
私の返事を待たず、大将がてきぱきと麺を湯がき、器に盛る。
「へいお待ち!!」
ふわりと出汁が香る温かい湯気。
思わず喉が鳴る。ここは私の部屋なのだが。
#呟怖
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助産師「昔はパパ似だったけど今はママねとか、よく言うでしょう?それって、ちゃんと全員に愛されるためにわざと赤ちゃんが順番に似せてるんですって。だから、生まれた時からずっと私だけにそっくりなこの子は、私だけに愛されたいんですよ」
刑事「だから、この子の母親を殺したんですか?」
#呟怖 -
ツイッターに創作を投稿すると嬉しい反応がたくさん来る。でも一人だけ、必ず暴言を吐いてくるアンチがいた。
そのアンチの正体が知り合いだと分かり、そいつの●を●●てもう二度とツイッターできなくしてやった。それ以来、何を投稿しても、何の反応も来なくなった。
全部お前だったのか。
#呟怖
-
ある建設現場で謎の破裂音が響いた。現場は総出で原因を探ったが、結局不明のまま。
その翌日の現場でも、同じ時刻に同じ破裂音が響いた。
それが一人の作業員が転落事故を起こした音だと分かった瞬間、現場の空気が凍った。なぜなら、前日に鳴り響いた破裂音は一発では終わらなかったからだ。
#呟怖 -
#呟怖 「赤頭巾」
約束の家に着いたが、おかしい
ドアは割られ、隙間から悪臭もする
中へ入ると、ベッドの上には俺を招いた優しい老女の無残な死体「狼さん 待ってたよ。それ お腹に詰めてあげる」
背後の声に振り向くと、返り血で頭巾を赤く染めた少女の振り上げた斧が___。 -
ある友人宅へ行った時の話。その子の部屋には壁一面に堂●剛の切り抜きが貼ってあった。帰りがけに私はふざけて「1人連れてくぞ〜」と適当に選んだ剛を1枚剥がしたら、裏面には般若心経が小さい字でびっしり書いてあった。全部そうだよってその子は言ったけど、理由は怖くて聞けなかった。
#呟怖 #実話 -
#呟怖
「あら、タカシくん。お池の絵を書いてるの?でも、この濁った池の色、よく出せてるわねぇ。何色を混ぜたの?先生に教えてよ」「んーとね。ミカちゃんの目と、ヒロキくんの血」
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#呟怖
『〇〇放送!ミッドナイトブラッディ!ブラックな笑いをお届けするこの番組。今夜もどうぞよろしく。さて早速コーナーいきましょう、~こんな遺体は嫌だ!~…最初のお便りは××県にお住まいの…』「今夜こそ、ハガキ読まれるといいな」
部屋で呟く男の後ろには、遺体がズラリと並んでいた。 -
#呟怖 仮眠から目を覚まし居間へ来ると、血塗れの男が立っていた。その足元には玩具が転がっている。男は俺に気づくと奇声を上げ襲ってきた。咄嗟に掴んだ物で応戦。鋭利な物が男の頸に刺さり、抜くと男は血を撒き散らし玩具に覆い被さった。オイ、俺の大事な玩具を汚すな。それはもうお前の嫁じゃない
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#呟怖 妻と別れの日、雪が降った。娘の手を握り見上げた空は、淡い灰色と棉のような白だけの世界だ。暫くしてふと気づく。雪が冷たくない。これならママも寒くないねと言う娘に、僕は黙っていた。そろそろ妻に迎えが来る。炎上を始める事故車。容赦無く妻に積もる雪の中、僕と娘はサイレンの音を待った
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#呟怖 道で突然見知らぬ婦人に礼と共に封筒を渡された。中身は金だ。婦人は頭を何度も下げ、理由も言わず去って行った。自宅には笑顔で手に包帯を巻く娘がいた。その後も娘には包帯や眼帯が増え、私は知らぬ人々から謝礼金を受け取る。娘は嬉しそうだ。自身を代償に皆で幸せを得る。何と愛おしい娘だ
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#呟怖 川で遊ばせていた娘が溺れている。今から行って助けられるだろうか。酷い陣痛に苦しんで産んだ娘。まるで男の子のように落ち着きがなく、つい叱ってしまう。この子への愛に不安を抱く私は、ダメな母親だ。娘が流れていく。川の中に娘を引っ張る殺した夫が見えた。あぁ、なら私のせいじゃないよね
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#呟怖 解体が決まった古く小さなマンション。その前で、先月赤ん坊が車に撥ねられた。だが加害者は妙な事を証言している。“赤ん坊が飛んで来た”と。その子の母親は自殺し、現在建物は全て空き室…の筈だ。一階の何もない部屋に、女の影。ゆっくり窓際まで来て、抱えていた何かを外に向かい投げ放った。
-
「幽霊を見ることはラジオを聞くことと似てるんだよ」
ーそんな事を言っていた友人がいた
彼曰く幽霊を見るには自分と幽霊の周波数が合えば見れると…だけど当時の僕は正直あまり信じていなかった。
あれから何年たっただろうか
「カチッ」
僕の頭の中で何かが噛み合う音がした。
#呟怖 -
その心霊スポットは噂通りだった。
乱れ髪と白い着物、笑う女から逃げてきたというのにあいつは満足そうだ。
「3ヶ月前、出るって噂だけ流したんだ。容姿は尾ひれだな」
「…噂が幽霊を作ったと?」
「いや、恐怖が幽霊を作るんだ」
人の想像は空恐ろしいな、と笑う顔は先程の女とよく似ていた。#呟怖 -
深夜、自販機で飲み物を買って取り出そうとしたら人の手が出てきた。
驚いたオレは腰を抜かした。そしてその手はゆっくりとオレに近づいてきた
「く、来るなぁ」
よく見るとその手にはオレが買った缶ジュースが握られている
その手はオレにジュースを渡すと消えた。
「いい幽霊だったのかな…」
#呟怖 -
コンビニで働いてた人ならわかると思うんだけどさぁ、冷蔵庫に入って補充する時ってさ、飲み物取りにきたお客と目があう時ってあるじゃん?あれ結構気まずいんだよねー
一緒に入ってた先輩にマジ気まずかったすわーって言ったら
「さっきから誰も来てないよ…」
って言われてさー… どうしよ…
#呟怖 -
私はどうも同期のA子に嫌われているらしい。話す時も全く目を合わせてくれず、態度もそっけない。
数年後私は会社を辞める事になったのだが、送別会の後でA子が話しかけてきた。
今まで感じ悪くてごめんね。だって…あなたの後ろにいる男の人がいつも私の事を睨んでくるんだもの…
#呟怖 -
「ほほう…良い車ですね」
「ありがとう。孫が作ってくれてね」
「あなたのバイクも素敵ですよ」
「最近は飛行機が…」
「やはり私は馬がしっくりくる」
「このロボットはどうやって動かそうか…」
今日はお盆。様々な形をした精霊馬が家族の元へと帰っていく。
#呟怖 -
コンコン閉めなきゃよかったコンコンコンコ昨日から音が止まないンコンずっとコンコン中で叩いてるコンコンコンこわくてコンコンコン確認もできないコンコンコンコンコン俺はコンコンコ悪くないンコンコンコ仏壇のンコンコンコ扉をンコンコンコン閉めただけなのにコンコンコ #呟怖 ンコンコンコンコン
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私は小さい頃、少しでも目を離すと二階やら幼稚園やら果ては祖父母宅などに一瞬で移動していたらしい。父母は藁にも縋る思いで地元神社の土鈴を持たせたところ、その不思議な現象はピタリと止んだそうだ。
「この子もそうかもしらんね」
母は行方不明を報じるニュースを見ながらぽそりと呟いた。#呟怖 -
さっきから玄関先で誰かが会話してるんだけど、センサーライトが一向に点かないんだよね
中年っぽい男二人が「最近の神社は人が少なくていい」とか「寝てたら口に入ってきたから食べた」とかそんな話してる
猫達もずっと怒ってるし、人だか霊だか知らんけど気味悪いから早く帰ってほしい… #呟怖 -
寄り合いで寺の住職と隣席になったんよ、興味本位で「なんか怖い話とかあります?」って聞いたら笑われちゃった。やっぱ失礼だったかなって思って謝ると「違う違う」って「まさか肩に幽霊乗っけてる人に怖いこと聞かれるとは思わんくて」て言うから肩見たら「反対の肩だよ」ってまた笑われた… #呟怖
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TLから移動:E.katohさんの応募
#呟怖
ある漁村に伝わる烏賊を使った呪術がある。
これは、海水の入った壺に一晩入れた烏賊を呪いたい相手に食べさせるのだが、
烏賊を壺に入れる時に呪文を3回唱えるそうだ。
「アニサキス」
その漁村の人はこの呪文を聞くだけで震え上がると言う。#呟怖
ある漁村に伝わる烏賊を使った呪術がある。
これは、海水の入った壺に一晩入れた烏賊を呪いたい相手に食べさせるのだが、
烏賊を壺に入れる時に呪文を3回唱えるそうだ。
「アニサキス」
その漁村の人はこの呪文を聞くだけで震え上がると言う。 https://t.co/Xx2ZD9V4MS— E.Katoh (@Katoh777E) August 15, 2020
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#呟怖
「まってくれ!」
山小屋の窓から吹雪の中を歩く男を見つけ思わず後を追った。
後姿が去年冬山で亡くなった友人に似ていたのだ。男は小屋からかなり離れた所で止まり振り向いた。
男には顔が無かった。
驚いていると凄い音が響く。
音の方を見ると山小屋が雪崩に飲み込まれるのが見えた。「まってくれ!」
山小屋の窓から吹雪の中を歩く男を見つけ思わず後を追った。
後姿が去年冬山で亡くなった友人に似ていたのだ。男は小屋からかなり離れた所で止まり振り向いた。
男には顔が無かった。
驚いていると凄い音が響く。
音の方を見ると山小屋が雪崩に飲み込まれるのが見えた。 https://t.co/opBIzfqpxH— E.Katoh (@Katoh777E) September 11, 2020
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#呟怖
「呪われたS&Wモデル1」
客が唾を飲み込む。
「レプリカです注文通り」
ホッとしたようだ。
「だから売買出来るわけです」
名人が作った本物そっくりの逸品。
お客は満足して購入した。その客が亡くなった。
車が弾いた小石が額に当っての事故。
まるで銃に撃ち抜かれたような穴だと聞いた。「呪われたS&Wモデル1」
客が唾を飲み込む。
「レプリカです注文通り」
ホッとしたようだ。
「だから売買出来るわけです」
名人が作った本物そっくりの逸品。
お客は満足して購入した。その客が亡くなった。
車が弾いた小石が額に当っての事故。
まるで銃に撃ち抜かれたような穴だと聞いた。 https://t.co/pt8cFYqQNu— E.Katoh (@Katoh777E) September 6, 2020
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#呟怖
電霊トハ伝令、元ハ亡クナッタ兵士ガ命令ノ伝達書ヲ運ブ奇現象ヲ指シタ。
時代ト共ニ電話・電子文章・電脳表示等ニヨル奇現象ヲ指スヨウニナツタ。そんな覚えの無い文章を目にして私はぞっとしたが、好奇心から投稿する事にした。
ただし小心者なので
※諸説あります
と、付け加えたが。電霊トハ伝令、元ハ亡クナッタ兵士ガ命令ノ伝達書ヲ運ブ奇現象ヲ指シタ。
時代ト共ニ電話・電子文章・電脳表示等ニヨル奇現象ヲ指スヨウニナツタ。そんな覚えの無い文章を目にして私はぞっとしたが、好奇心から投稿する事にした。
ただし小心者なので
※諸説あります
と、付け加えたが。 https://t.co/xH2AWAxZCD— E.Katoh (@Katoh777E) August 26, 2020
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TLから移動:E.katohさんの応募
#呟怖
わたしと妹は二人でトイレに行くの。
ある日急に電気がついて驚いたの。
お父さんなの。
妹に似た子が一人増えていたの。
お父さんが驚くとその子は消えたの。
お父さんはドッペルゲンガーの話しをしたの。
「「死ぬの?」」
わたしと妹は泣いたの。
互いを指差して。双子だから息が合うの。
#呟怖
わたしと妹は二人でトイレに行くの。
ある日急に電気がついて驚いたの。
お父さんなの。
妹に似た子が一人増えていたの。
お父さんが驚くとその子は消えたの。
お父さんはドッペルゲンガーの話しをしたの。
「「死ぬの?」」
わたしと妹は泣いたの。
互いを指差して。双子だから息が合うの。 https://t.co/NoB80RKeVj
— E.Katoh (@Katoh777E) August 23, 2020
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皆様、呟怖王2020にたくさんのご応募ありがとうございました!これにて募集を締め切らせていただきます!
審査員の全員で全てしっかり読ませていただき結果発表を行います!結果発表の日取りについてはまた追って告知しますので、ぜひお楽しみにしていただければ嬉しいです!
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